244 「露悪的表現」の時代

琴音さんのところで、〈Web小説(異世界もの)の殺人場面と倫理観について〉という話題になりまして。私もコメントいたしましたが。


うん。私は殺人場面、書いたこともなければこの先書く予定もない……


殺人場面、任侠映画とかアクション映画みたいに話の筋にとって意味があるやつじゃないとモヤモヤするし、なんで? それ要る? としか思わないな。倫理的なとこ逆撫でする表現は〈強い〉ので、そのへん考えてコントロールしたほうがいいんじゃなかろうか。


と、だいたいこんなコメントしたあとで思い返すと、年寄なので思い出す光景が。


90年代の、露悪的表現が流行った時代。あの優等生のイキりみたいなやつ。←ヤンキー中学出身者の僻み全開の表現。


あの時代の流れに乗っかって出てきたもろもろが今、問題視されてるわけじゃないですか。あれ、倫理観の変化が、でキレイに説明できるものとはどうしても思われず。


なんかね。Web小説の、もろもろ必然性についての描写が足りてない露悪的な展開見ると、あの時代のトラウマ思い出すなあ。年寄だから(笑)


結局それでなにかというと、単にトラウマ昔話です。


ていうか、その殺人、倫理的にどうなの? て疑問が出たら、その描写を削除するしない、はたまた受け入れている読者もいるとか表現の自由問題を論ずるより、ここは創作の場なので、


それは「何を描きたくての反倫理的表現?」ということについて掘り下げと描写が足りてなくて結果、したかった表現に残念ながら届かず下手だったんじゃないか。すごく言いづらいけど。


ということを創作者読者ともにいろいろぶつけ合う前に一度疑うのもよいのではないでしょうか。疑った上で結論出してもいいのではないか。『徳川いれずみ師 責め地獄』を観よう。どういうまとめだよ。話それてるし。しかもあの作品、今、R18なのか。しまった。

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