38 「改作」「全面改稿」ほか「最終版」はどこだ?

アップ後に【改稿】して公開しなおす作品もあれば、どんどん直していきます! と、宣言している作者様もいて、ネット小説、連載しながら修正を重ねていくスタイルがそんなに抵抗ないようですね。


まあ、そういう私も改作載せてますしね。あとで気づいて直せるのはありがたいです。その時、よりよくなっているといいんですが……


本稿「19 長編連載」のときに、自分はすぐに文章を直したくなるので、みんな気軽に長編連載できてすごいなあ、と思っていたのですが、最初から私も「修正加えます!」て、宣言すればよかったんだ。そうかあ。


とはいえ紙媒体だと、改作の繰り返しはないのかといえばそんなことなくて、中里介山の『大菩薩峠』は、現在読まれているもの以前に「都新聞」で連載されていたときのバージョン『都新聞版大菩薩峠』があり、読んでみると連載途中で時代設定の変更があり(!)読者へのその件のご挨拶が作中でいきなりされたりします。←作中で。


また、稲垣足穂は何度も何度も作品を改稿して、しかも掲載雑誌もそれを普通に載せています。


なので今、文学研究てあんまり流行らなくなりましたけど、その界隈だとこういう時「どの版を読んだの?」て問題になります(生前一冊しか出版されていない宮沢賢治の原稿の扱いと版確定とかもう……)。


ネット小説だと、なんかを受賞したりなどした後や、書籍化されたあとも、改作版をサイトに上げることは可能で、あれか、「○年○月○日○時にアップされた版」、て、感想や批評を書くときにはっきりさせないといけない場面が出てきそうですね。


いつもの、「これからどうなっていくのかなあ」、の、備忘でした。

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