第725話
(ピコーンッ)
『模倣スキルを発現しました。スキル【鎚士】【精霊眼】を模倣しました』
え?
た、確かに模倣手順を踏んでしまったが、王様のスキルを模倣してしまった‥
まあ王様には模倣されたとわからないんだが、俺がスキルを模倣できるとわかった時に問題にならないよな‥
それにしてもスキル【精霊眼】か‥
精霊の姿が見えて、魔力の使用なしで精霊の力を借りる事ができる。
ただ、親和性が高くないと自分の思ったような働きはしてくれない。
使えるのかどうかわからないけど、とりあえずこのスキルならミミウが精霊に囲まれているのも見え‥
(ピコーンッ)
『統合したスキルの中に【判別】【遠視】を確認しました。統合条件に必要なためスキル【鑑定】を解体します。模倣スキル【判別】【遠視】を確認しました』
『統合条件を達成しました。模倣スキル【魔眼】【精霊眼】【判別】【遠視】を統合します。スキル【技能眼】に統合しました』
‥‥‥‥は?
スキル【鑑定】の解体からスキル【技能眼】に統合だと?
そもそも【技能眼】っていったい‥
【技能眼】のスキルが頭の中に入ってくる‥
な、なんだこりゃ?
スキル【技能眼】‥
技能眼と名前に眼がついているだけあって、『見る』ことで発動するスキルだ。
しかしこれはスキル【模倣】やそれに近いスキルを持っていないと意味がなさそうだな‥
スキル効果は『相手のスキルを見る事ができる』だ。
戦う上で相手のスキルを知る事は大事だが、これだけだとスキル【鑑定】と大差がないように思える。
しかしスキル【鑑定】と違うところがある‥
それはこのスキル【技能眼】で見たスキルは、ギルドカードを見る事なく模倣する事が出来るみたいなのだ。
完全にスキル【模倣】と紐づけられている。
相手のスキルを見る、相手の口からスキル名を聞くと言った段階を踏むのは一緒だが、1番厄介だった相手のギルドカードを見る‥といった行為を、このスキル【技能眼】を使う事で省略する事が出来る‥
あまりにも俺に都合がいい‥
いや、都合がいいってだけじゃない。
この世界で俺だけが使えるスキルなんじゃないか?
女神様もサービスし過ぎじゃないのか‥?
しかしありがたい、普通にスキル名を聞くだけだからな。
今までよりも遥かに模倣しやすくなるだろう。
ちょっと使ってみよ‥
「マルコイ殿?どうかされたのか?」
あっ!
そうだった。
まだ王様と話している途中だった‥
「いえ、なんでもありません。王様が冒険者だった事に少し驚いただけです。それにスキルも凄かったので。」
「ははは。そうであろう、そうであろう。私も王になる前は自由にしていたからね。そうだね、私は先王がまだ健在の時は王になりたいと思っていなくてね。できれば冒険者として生計を立てたいと思っていた程だったんだよ。でも家臣達に諭されて、しぶしぶ王になる事を承諾したのだよ。でもそれにも‥」
くっ!
ミミウの事も気になるけど、新しい模倣スキルの事も気になる!
しかし王様の話が長い!
流石に勝手に話を切るわけにもいかない‥
それに味方であるはずのアキーエが王様に好感を持ってしまったようで、王様の話を真剣に聞いている‥
この流れを途中でぶった斬るほどの度胸が俺にはない‥
だ、誰か助けてくれ‥
「マルコイさん!」
おお!
救世主あらわるか?!
「マルコイさん‥お肉料理もいいですけど、お魚さんも食べたいですぅ‥ダメですか‥?」
救世主‥?
「い、いや、それは構わないが、調理するのは‥」
ミミウの目がうるうるしている‥
あ、はい。
もちろん自分が作るんですよね‥
「すみません王様。ちょっと離れてもいいでしょうか?せっかく時間を作ってもらったのに申し訳ありません。」
「いえ、構いませんよ。それと先程の話ですが、貴公らが種族の事を知らなかったのには何か理由があるのかもしれませんので、私が他言することはありませんよ。」
「ありがとうございます。」
ミミウの種族か‥
その事についても調べる必要があるのかもしれない‥
だが今はキリーエに腕の疲労回復のポーションをもらう方が先だな‥
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