スキルを模倣しまくって最強無敵！魔王？勇者？どっからでもかかってこいやぁー！（旧: 模倣スキルで天下とっとらぁ）

第197話

「各自お互いの距離を保ってパーティは固まって行動してください！個人で参加している人は孤立しないように気をつけてください！」

おお。

ギルドのサブマスターも参加してるのか。

戦えるのかな？

指揮もとるってことは昔は高ランクか騎士団の人だったんだろうな。

「盾士は前方へ！オーガの突進を止めてください。前衛はその後ろに。そして魔法使いや遠距離攻撃が出来る方は、射程距離に入ったら随時攻撃をお願いします！」

オーガの群れは何かに取り憑かれたように此方に向かってくる。

あのままの勢いで盾士と衝突したら少なくない被害が出るかもしれない。

「弾けよ！灼熱の炎矛！」

隣でアキーエが魔法を放つ。

闘技会の試合を見てた人はいいだろうけど、初見の人は驚くだろうな。

ガントレットを装備した格闘士がいきなり魔法を放つんだからな。

しかもまだかなり距離があるのにオーガの群れの先頭に着弾した。

アキーエの魔法を合図にしたかのように様々な魔法や弓が放たれる。

しかしオーガの群れの勢いは止まらない。

魔法使いたちは再度魔力を練って次の魔法を使用する準備を‥

「弾けよ！灼熱の炎矛！」

はいっ？

アキーエ魔法の回転率が早くないか？

「弾けよ！灼熱の炎矛！」

「弾けよ！灼熱の炎矛！」

おいおい。

何発いけるのそれ。

「アキーエ凄いな。でもまだ戦いは続くからあんまり魔力使い過ぎるのは控えてくれよ。」

「何言ってるのよ。これくらいの魔法連発したくらいで魔力がなくなるわけないじゃない。それに魔闘士になってから更に魔力が増えたみたいなのよ。だからまだまだあと100発くらいは余裕じゃないかしら？」

アキーエの魔法の連続放射でオーガの突進スピードかなり落ちたっぽい‥

凄いな‥

しかしかなり近づいてきたから他の冒険者に熱の余波がくると危ないので、そろそろかな‥

「彼方の場で咲け！炎球！」

アキーエが違う魔法を放った。

炎球は放物線を描いてオーガの中央あたりで爆発している‥

なんじゃそりゃ。

「魔法って工夫次第で色々とできるものなのよ。」

アキーエはにっこりと笑いながら言うけど、魔法を曲げるとか聞いた事ないんですけど‥

アキーエさんすごいね‥

オーガの群れが突進するスピードは少し遅くはなったもののまだまだかなりのスピードだ。

盾士たちに緊張が走る。

「ノームさん力を貸してくださいですぅ。『召喚掘削:ノーム』」

その時、俺の隣でミミウがのほほんとした声で精霊魔法を使用する。

ミミウの周りに以前召喚した時と同じようなノームが今度は2匹現れた。

ノームはお互いに顔を見合わせると頷いて地面に潜るように消える。

すると盾士が構えている場所の50メートル先の両端にいきなり穴が二つできた。

突然できた2つの穴は中から土を掻き出しながらお互いの方に進み出した。

2つの穴が繋がった時には30メートル程の堀と塹壕が出来上がっていた。