第190話

俺はミミウにもう一度確認する。


「ミミウ。今からミミウに模倣スキルの譲与結合をしようと思う。もしかしたらアキーエの時みたいに元々持っていたスキルがなくなってしまうかもしれない。アキーエはたまたま魔法を使う事ができるスキルだったけど、もしかしたらミミウの時は違う結果になるかもしれない。それでもいいか?」


するとミミウは俺の目を見つめる。


「はい大丈夫ですぅ。もし今までのスキルがなくなったとしても1から訓練してみんなの役に立てるようになるです!」


「わかった。その時は俺も付き合うからな。」


俺はそう言ってミミウの頭に手を当てる。


(ピコーンッ)


『模倣スキルを発現しました。譲与結合の条件を満たしています。譲与結合の対象を確認しました。対象に譲与結合しますか?』


譲与結合する‥


『対象への譲与結合には【精霊魔法】【指揮】【属性魔法:聖】が必要になります。スキル【精霊魔法】【指揮】【属性魔法:聖】を使用します。スキル【盾士】【腕力】【俊足】とスキル【精霊魔法】【指揮】【属性魔法:聖】を結合します。スキル【精霊重士】に結合しました。スキル【精霊重士】を対象に譲与結合します。』


【精霊重士】?


俺の【エレメンタルナイト】に近いような気がするが‥

俺とは違い四大元素の力を精霊によって再現するのだろうか?


そしてやはりというかスキル【盾士】はなくなっている。

アキーエもだが新しく得たスキルは、元々の持っているスキルの派生になるのだろうか?


「ミミウどんな感じだ?」


「何か不思議な感じですぅ。精霊さんですかね?それが力を貸してくれるみたいですぅ。」


ミミウは地下室にある盾を手に取る。


「『召喚重装:ノーム』」


ずんぐりとした小人が現れたかと思ったらミミウの持っている盾の中に入り込んだ。


するとミミウの持っている盾が変化を始めた。

持っていた盾は普通のシールドだったが、岩のような形状になり大きさもタワーシールドのように大きくなった。


「凄いな。でも岩みたいだけど重くないのか?」


「大丈夫ですぅ。重さは最初の盾と変わらないですよ。あと私と特に仲良くしてくれるのは、土の精霊さんみたいですぅ。砂鉄探しも手伝ってくれるみたいですよ。」


それはよかった。

今まで砂鉄を魔道具の盾にくっつけては集め、くっつけては集めしてたからな。


「でも盾に精霊を宿すんなら、魔道具の盾は使えないんじゃないのか?」


「それも大丈夫みたいですぅ。精霊さんは使っても大丈夫って。」


「なるほどな。‥‥‥てかミミウ?精霊と話す事が出来てるのか!?」


「う〜ん。話というか、なんとなく精霊さんの言ってる事が頭の中に浮かんでくるというか‥精霊さんはエルフ以外で話せる人は初めてだって言ってますけど‥」


エルフは精霊と話す事が出来るんだな。

今度ロメントに聞いてみよう。

しかしスキルの助けがあるとはいえ、人族で精霊と話す事が出来るなんて‥


俺が精霊魔法使った時は何も聞こえなかったけどな‥


純粋な人しか聞こえないとか?

でもそれだっらロメントは‥


いや、ある意味純粋かな?

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