第77話
すぐにオーガをらしき物を探すのではなく、開けた場所でスキル検証を行う。
まずは一通りエンチャントを試してみるとしよう。
最初にエンチャント:風を発現させる。
浮遊感を感じる。
少し身体が浮いたような気がするが、足にはしっかりと地面の感触がある。
身体の具合を確かめて前に進む。
後ろから風を受けているような猛スピードがでる。
んぎぎぎ‥
す、すこしスピードが速いな‥
とりあえず慣れるまでは全力ではなくて加減して走るとしよう‥
次はエンチャント:火を発現する。
身体が急に熱くなる。
身体に流れる血のスピードが速くなった感じだ。
近場の石を拾い力を込める。
石は2つに割れた‥
もっと力を込めると粉々になるかもしれない。
後の2つのエンチャントは必要時に使用するとしよう。
エンチャント:土の検証をアキーエに試してもらうと致命傷を受けるかもしれないし‥
軽くスキルを試したところで、オーガらしき物のもとに向かう。
赤い身体をした、俺よりも2まわり程大きな身体をしているモンスターを発見した。
報告であったレッドオーガのようだ。
オーガは此方を見つけると顔を緩めた。
餌を見つけたと思ってるんだろうな。
しかし残念ながらお前は今から俺に倒される。
ここらで人を襲った自分を責めるんだな。
エンチャント:風を発現させ、オーガに向かって軽くダッシュする。
自分でも驚く程のスピードがでる。
オーガには俺の姿が急に消えたように見えたのではないだろうか。
オーガの懐に入るとエンチャント:火を発現させ、剣を斬り上げる。
硬いはずのオーガの皮膚を軽々と斬り裂く。
思わぬ負傷にオーガは狂ったように腕を振り回す。
!!
思った以上のスピードでオーガの懐深く入ってしまった事で振り回す腕を避けられそうにない。
すぐにエンチャント:土を発現させて、横殴りの攻撃に対して盾を滑り込ませる。
物すごい音がして身体が吹っ飛ばされ‥ない?
盾にはエンチャントしていないので、歪に曲がっている。
しかし身体能力が上がっているためか数歩ほど後退させられただけだった。
盾を持っていた腕にもダメージはない。
これって凄くないか?
身体一つでオーガと渡り合えそうな気がするぞ‥
しないけど‥
エンチャント:火を発現したままオーガの腹に剣を横薙ぎする。
するとしばらくたってから、オーガの上半身と下半身がズレて上半身が地面に落ちる。
こ、これは思ってた以上にすごいスキルだな。
このスキルなら魔族とも十二分に渡り合えそうだ。
エンチャント:水は検証できなかったけど、オーガ討伐でエレメントナイトのスキルの凄さがわかった。
「思っていた以上にすごいスキルだったよ。それじゃ依頼も完了したし街に戻ろうか?」
アキーエ達に伝えて戻ろうとすると、【探索】に別の生物の反応があった。
此方に向かって来ているようなので、しばらく待ってみると先程のオーガと同じくらいのサイズのモンスターが現れた。
さっきのレッドオーガと違うところは、色が青い事。
Bランク上位のブルーオーガがマルコイ達の前に現れた。
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