第65話
マルコイ達は宿に戻り休みをとり、次の日にキリーエと合流していた。
「マルコイさん!ホットケーキは最高やな!今回マルコイさんから聞いたホットケーキやけど、レシピを売るのは勿体なかったから新しく商会を作りました!商会の名前はホット商会にしてとりあえず屋台から始めたら売れて売れて笑いが止まらんよ。」
おう‥
キリーエのテンションが高くて半端ない。
「ここ数日の利益は設備投資と事業拡大に投資するからあんまり残らんけど、そのうち結構な金額をマルコイさんに渡せると思うよ。」
「ありがとう。でも真似されたりしないのか?」
「ホットケーキは商人ギルドに登録したから、ギルド判断にはなるけど類似品とかはできないから大丈夫。辺境の村とかギルドがない所だと管理できないけど、国の大きな街とかはほとんどギルドがあって規制してくれるから。」
なるほど。商人ギルドが商品をきちんと管理してくれるんだな。商人ギルドは登録や年会費もかかるってキリーエが言ってたし、そこの辺はきっちりしてるわけだ。
「マルコイさんが食べ物関係でアイデア出してくれたら、今後はホット商会で売り出していくから任せといて。」
それはありがたい。
ミミウに美味しいものを食べさせたいと思って作っていたが、それが商品になってお金になるなら大助かりだ。
俺の懐的にも‥
「わかったありがとう。ところで今日はギルドに討伐依頼の報酬を受け取りに行くがキリーエはどうする?」
「行きたいところやけど、今からホット商会として話し合いがあるから今日のとこは遠慮しとく。」
「わかった。あとホットケーキだけど、ミミウがいたから思いついたからミミウにたくさん食べさせてくれ。」
ミミウの目が魔法が発動するじゃないかと思えるくらいキラキラしている。
「いいんですか?」
するとキリーエは頷き
「もちろんいいよ。ミミウちゃんがいなかったならホットケーキがなかったんなら、ミミウちゃんが1番の功労者やから。」
「やったぁ〜!」
その後宿でキリーエと別れ、マルコイたちは小躍りするミミウを小脇に抱えてそのままギルドに向かった。
ギルドに入るとすぐにイザベラがこちらに気づいたので、そのままイザベラのもとに向かう。
「あら〜んアキーエちゃん達。依頼の報酬を受けにきたの?」
「はいイザベラさん。もう受け取りできますか?」
「大丈夫よ。準備できてるわ。それとよかったら少しお話いたいんだけどいいかしら?」
アキーエがこちらに目配せするので、軽く頷く。
「はい。大丈夫ですよ。此処でですか?」
「別に周りに聞かれても構わないんだけど、せっかくだから応接室に行きましょ。」
ここでも応接室に行く事になるとは‥
そう思いながらイザベラの後をついて行く。
「どうぞ。」
ギルドの応接室は王都とさほど変わりのないこざっぱりとした部屋だった。
「それで話ってのは?」
マルコイは座るとすぐに本題に入るよう促した。
「もう〜。せっかちな男はモテないわよ。今回のお話っていうのは、マルコイ君達に闘技会に出てみないかって相談よ。」
イザベラさんにモテたくはない‥
ん?闘技会?
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