第59話
出発日当日に、集合場所である東門付近に向かう。キリーエはすでに別行動になっているので俺とアキーエ、ミミウの3人になる。
門の近くにはすでに数パーティが集まっていて、他のパーティを待っているようだった。
「すまない、待たせたか?」
すると4人組のパーティのリーダーと思わしき人物が答えてくれる。
「いや、皆んな来たばかりだし他にいくつかのパーティが来てないから大丈夫だ。」
その後10分程度待つと全パーティが揃った。
「それじゃ自己紹介をしよう。と言っても人数が多いからな。とりあえずパーティ名とリーダーだけお願いしてもいいか?じゃあまずは俺から。俺はAランクパーティ『戦神の矛』でリーダーをしているバラックスだ。よろしく頼む。」
犬系の耳を持った30歳前後の男性でパーティは4人全員が獣人族のようだ。杖を持った人が2人いるので、前衛2名後衛2名ってところかな。
「それじゃ自分達はBランクパーティ『雷鳴の音』で俺はリーダーのスコルだ。」
「私もBランクパーティ『獅子の立髪』でリーダーのアマンダよ。」
Bランクパーティは雷鳴の音は人族みたいだな。獅子の立髪はパーティは強そうだが、メンバーは3人で全員が女性のようだ。
しかも全員前衛のマッチョです。
スピード重視なのか防具の面積が狭いのは嬉しいんですが、出ている筋肉が凄い事になってます‥
さてそろそろ俺たちの‥
あれ?俺たちのパーティってパーティ名ないんだけど?
慌ててアキーエ、ミミウと相談する。
「ど、どうする?俺たちパーティ名てつけてなかったけど‥」
「そんなの考えてないわよ‥スキルハンターとかでいいんじゃない?」
「いや、目的がモロバレなパーティ名はダメだろ!ミミウは何かある?」
「美味しいご飯探し隊ですっ!」
うん。流石ミミウ。
しかし美食ハンターみたいになっとるがな。
「それじゃ素直にクリエイトでいいんじゃない?スキルを創り出すようなマルコイにはピッタリでしょ。」
急に決める事になったけど、クリエイトでいいのか?
俺の特徴しか反映してない気がするんだけど‥
もうすでに俺たちの番が回ってきている。
「俺たちはCランクパーティ『クリエイト』で俺がリーダーのマルコイだ。」
言ってしまった‥
こんな勢いで決めてよかったのだろうか。
アキーエとミミウは笑ってるからいいとするか。
「それじゃ今回のドラゴン討伐については俺がリーダーでいいかな?」
紹介が終わったところでバラックスがそう告げる。
ランク的に上位にあるため、誰も異論は唱えなかったためそのまま決定となる。
「今回の目的はドラゴン討伐だ。ランクはAの下位との事だが油断せずにいきたいと思う。CDランクのパーティは目的地までモンスターを討伐してくれ。ドラゴンとは俺達とBランクパーティであたるからフォローをよろしく頼む。では進もう!」
マルコイ達Cランク冒険者を先頭にドラゴンのいる山中まで出発するのだった。
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