貧乏な男子高校生と金持ちの女子高生が異世界で立場が逆転したようです。
@chachamaru0814
何故よりによってあいつなんだ…
俺の家は貧乏だった。でも、通っている高校は有名なお金持ち学校だ。昔から勉強には少し自信があり、特別に授業料を免除してもらっていたのだ。
しかし、周りのボンボン達とは話が合わず、少しこの学校に入った事に後悔していた。その中でも一番嫌いなのは、クラスメートの"優歌"だ。彼女の親は有名な企業の社長で、今まで生活に不自由が無いと言わんばかりの余裕を出している。
そうして会話もした事無く、学校生活を送っていたが、ある日。教室でたまたま二人になってしまった。気まずいからさっさと出ようと思ったら、教室の床に大きな魔法陣が出てきて光始めたのだ。怖くなった優歌はこっちに近寄ってきた。いい匂いがした。
優歌「ちょっと、なにこれ成績優秀者なんだから説明してよ」
知哉「分からない、でも危険な香りはする」
優歌「そんなの私でも分かるわよ!」
すると強い輝きを放って二人とも引き込まりた。目を覚ますとそこは中世ヨーロッパを連想させるような街だった。
優歌「なんなのこれ!意味わかんないんだけど、家はどこなの?」
知哉「落ち着け。多分異世界に飛ばされたんだと思う。さっきの魔法陣のせいで飛ばされたんだ」
優歌「そんなわけないでしょ!頭おかしくなったの?」
知哉「とりあえずこの場所で暮らす事を覚悟しておけ。多分簡単には帰れないぞ」
優歌「はぁ?あんたと一緒にいるとこっちも頭おかしくなるわ」
優歌は一人でどうにかすると言い残して歩いていった。とりあえず住める所と働ける所を探すか。
どうにか住み込みで働ける所を見つけて、一応この街でも生活をできるとほっとした。仕事も難しくはなく、いい人ばっかりだ。
そうして次の朝。仕事に行こうとすると、女性がドアの前で泣いていた。その正体は優歌だった。一人にはなったものの何をしていいか分からず不安になったらしい。あの気の強い優歌が泣く程辛かったのだろう。とりあえず部屋に入れた。
知哉「で、どうするんだ?」
優歌「い、一緒に住んでもいい?」
知哉「分かった。ただし、お前も働け。お嬢様だからどうすればいいか分からないだろうから教えてやる」
そうして酒場の店員になった。そこの酒場は冒険者たちのたまり場で、一日中忙しいから人手不足だったらしい。優歌は意外と早く慣れてバリバリ働いていた。しかし、給料はすごく少なかった。
優歌「はぁ?これだけ?いくらなんでも少なすぎませんか?」
知哉「前の世界でも、この世界でも大体この位だ。お前が贅沢しすぎたんだ慣れろ」
優歌「でもこんなの普通に生活していたらギリギリじゃない。どうすればいいのよ」
知哉「節約だ。聞いた事はあるだろ?」
優歌「聞いた事はあるわ。分かった節約する。だから教えなさいよね!」
こうして"元"金持ちとの異世界生活は始まった。
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