ストーリー8~11
ストーリー8:
登場人物
ラムル、バンズ、ポートル、ジャン、ピク、ピコ
場所はバンズのドック内メインルーム、ラムル、バンズ、ポートルの3人。と、ラムルのAnn、ジャンも一緒に来ている。
ピクが飲み物を用意(頭のテーブル?の上にセット)して待機モードになるまでの画。
3人の座るシートが近づく。
バンズに一部始終を話すため、2人はドックへやってきたのだった。
バンズ「通信で話すと都合悪そうだから来てもらったけど、面白そうな話だね。」
ポートル「そうなの。妙な話でしょ?いくらRJ計画管理部の管理下だとしても、ロックは必要?って。」
バンズ「確かにデータは管理部持ちって事だから、RJ計画の済んだ惑星だと言えるね。……オケー、でそのデータを見させてね。」
ラムル「うん、お願い。ジャン、こっちに来て。」
バンズ「ピコ、こっちに来てジャンと同期して。」
ジャンとピコの同期する画。
バンズ「うん、OKみたい、ラムル。」
ラムル「ありがとう。それじゃあジャン、さっきの惑星データ、バンズに見せてあげて。」
ジャン「かしこまりました。」
惑星検索からパスワード要求までの一部始終の画のリピ。
バンズ「この惑星が既に管理下なのは間違いないね。管理部でもこれ以上の拡大データは保存されてないみたいよ。多分、それなりに遠い
ラムル「そっか。私はこの水の
バンズ「ふーん、それでもっと詳しく知りたいと?」
ラムル「うん。」
ポートル「私も一緒に探してた時には全く見つからずだったし、そうそう見つかるものじゃないでしょ?ノアーナの様な
シートから立ち上がり、ジャンとピクの側に寄るバンズ。
バンズ「データありがとう、ジャン。(ジャンの頭ポンポン) さ、ピコ。このデータから現在地を割り出して。」
ジャンはラムルの側に来て待機モード。
ピコ「バン、惑星B4571捕獲。但しノアーナ星の磁場等の障害の為、画像データにまとまりません。」
バンズ「やっぱり……。
ピコ「その通りです。衛星リターナの公転周期も邪魔しています。よって、リターナより外側での再観測が必要です。」
3人、顔を見合わせる。
バンズ「……だそうよ。かなり遠い惑星みたい。他の手段としては、RJ計画管理部の持つ探査システムをパクっちゃうしかないね。どうやら私のシステムでは規模が小さ過ぎてダメー。これからどうする?ラムル?」
ラムル「そうね。管理部の規模を真似た設備、私達に直ぐには無理ね……。」
ラムルの見た目、バンズ、ポートルがお手上げジェスチャー。
ラムル「ジャン、ピコとコンタクト。同期して。」
ジャン、待機モードから起き、ピコの側へ。
画面はジャンとピコの同期シーン。
ラムル「ジャン、距離から推測出来る観測位置をメモリー。観測方法を教えて。」
ジャン「……途中に銀河は見当たらず。障害となるエネルギーの歪みも無し。よって衛星リターナの公転軌道より外へ出るだけで観測可能です。」
ラムル「OKジャン。今日は2人ともありがとう。助かったわ。……ジャンもピコもご苦労様。」
3人、顔を見合わせ、
ポートル「……って事は、管理部のシステムに頼らずにリターナの外までお出掛けねー。」
バンズ「やれやれ、管理部のシステムが手に入れば何のことはないのに……。」
ラムル「私のカーラントのステルス全開でお出掛けしましょ。」
いたずらっぽく微笑むラムル。
ストーリー9:物騒な戦闘訓練
登場人物
グラン=ジョリー、操縦士A,B,C、ラムル、ポートル、バンズ、ジャン
地球連邦軍、衛星軌道でのヒューマノイド=アーマー(HM)演習の画。
グラン=ジョリーが指揮官として行動中。
模擬演習用に塗色を変えたHMと連邦軍塗色のHMが交戦中の画。
グラン「連邦軍、対応遅い!、振り向きざま撃たれるぞ。もっと感覚を研ぎ澄ませ!。」
グランのペンダントを絡めたover-up画面で。
敵役H=Mの操縦士A「対峙と同時に一斉照射。ひるむな!。」
敵役操縦士B「了解。まもなく対峙。……3、2、1……撃て!。」
敵役操縦士C「別動隊は照射用意。崩れた連邦軍にすかさず攻撃の事。…そこだ!撃て!。」
グランの模擬戦画面。撃たれる連邦軍HM。
ゲームオーバー的な画面。
グラン「敵役軍の優勢。今回はこれまで。皆ご苦労。……して今回は連邦軍の敗戦。次回演習はメンバーを入れ替えて行う。全機帰還せよ。」
総員「了解。」
グラン=ジョリーは、この演習に自分の機体で指揮に当たっていた。
グラン機のメインモニター、薄っすらとステルスを使った宇宙船が映った。……が一瞬で消える画、これは実は機体のカメラ画像ではなく、グランの義眼を通して見えている。
異変に気が付くグラン。
グラン「ん?……なんだ。
グランのペンダントのupへ。
ディゾルプ。
地球へ戻る機体、最後の機体はグラン機。
薄っすらと宇宙船カーラントの画。ステルスが掛かり消える。
遠目の地球、ディゾルプからラムルの宇宙船カーラントへ。
カーラント内メインルーム、ラムルとポートルの後ろ姿が見える画
ポートルoff「星の美しさと相反して凄い戦闘訓練ね。」
ラムルoff「ポートルも見た?何やら物騒な
ポートルoff「まさかこの船、見つかってないよね?」
ラムルoff「うん、何も起こらないってことはここは大丈夫よ。それよりデータ収集はどう?」
ポートルoff「完璧。ジャンに手伝ってもらって、収穫大よ。……バンズ、聞こえる?長距離転送するから、受け取って。」
翌日。
ノアーナのドックで、見守るバンズのドック。ID画像に画が変わる。
バンズoffで「カーラントから届いた。うんうん、抜かり無し! こんなに美しい
再び転送を終えたカーラントに画が変わる。
ポートル「ラムル、帰るわよ。さ、ノアーナへ帰還!」
ラムル「まさか直接向かっちゃうなんてね。まぁ障害なしで一直線で向かうのはこれのが早いかぁ……。ノアーナの対策軍の推進装置はカーラントと変わらないわ。リターナの衛星軌道を出るならここに来たって一緒だったわよ。」
ポートル「やれやれ姫様はどこまでもおてんばですこと。」
ジャンがカーラントを操縦している画。ディゾルプで次に繋ぐ。
ラムル、ポートルの2人は、飲み物を手にしている。
ラムル「本当に素晴らしい
ポートル「うーん、ずっと眺めていたいくらいだったよー。物騒な戦闘訓練を除いてね。」
ラムル「あの時は、何故データが閲覧出来なかったのかなぁ、どうしてロックがかかっていたんだろ。」
ポートル「管理部では個別にロック掛けたりしないでしょ。多分、ラムルのお父さんが掛けたんじゃないかしら。」
ラムル「父が自分の為に個別にロックしたって事⁉︎どうして?……そこまでする必要ってある?」
ポートルを見るラムル、ポートルは肩をすくめる。
ラムルに近寄るジャン。
ジャン「ラムル様?、RJ計画準備の為の惑星探査には、RJ完了惑星は省かれます。通常は誰にも検索探知は不可能です。しかしながらB4571は検索は出来ていました。閲覧不可は特別に行ったものです。」
ラムル「そうねジャンの言う通りね。私があまりに興味を示すから、父がロックしたと考えるのが最もだわ。」
ポートル「私もジャンの話が最もだと思うわ。……それとも……ラムルのお父さんにも何か隠しておきたい事があったのかも知れないわね。」fade-out。
ノアーナ対策軍オートメッセージ(OM)
OM「こちらノアーナ対策軍。緊急事態、緊急事態。自立移動惑星G15接近中。ノアーナ全土の住民は、速やかに使用エネルギーを最小限に設定して暫く過ごして下さい。繰り返します。速やかに使用エネルギーを最小限に設定して暫く過ごして下さい。解除通信をお待ち下さい。解除通信をお待ち下さい。」
ノアーナ星の平和な日常、度々この時は非日常となる。
G15を安全な距離に回避するまで。当のG15はと言えば、リターナ戦役の際、ノアーナまで影響を受けて大部分が消滅したと考えられている様で、特別探知しようとまでしてこないのだった。
暗い宇宙空間に、遠くからG15がゆっくりとやって来る画。
画面を通過して行く。
星の瞬き、そして暫くの時間が経過……。
OM「こちらはノアーナ対策軍。緊急事態宣言解除、緊急事態宣言解除。オートメッセージ終わります。」
ようやく緊張から解かれるノアーナ各都市のシーン数カット。
ストーリー10:水の惑星の変貌
登場人物
ナレーター
画面は地殻変動中の地球。
ナレーション「過去の大規模な地殻変動により、大きな大陸が3つに形成された。」
外宇宙からの地球、青さは変わらないが、大陸がまとまって見える画。自転を早め一周見せるシーン。緑は少なめだ。
ナレーション「地殻変動以前、各国同意の元、言語は統一され人種の隔たりは無くなっていた。平和な国々であったが、ある時期、環太平洋火山帯で非常に活発な地殻活動が起こった。」
火山噴火や地面の隆起するシーン数カット。
ナレーション「この時期、同じくして大陸プレートの移動が起こった。多くの人間を失ったが、残された国の人々により、一つの国として統一、まとまり、以前の国という括りは消滅した。そして今、新たに誕生した地球連邦国。人口は数千万人。やがて平和が戻っていた。ところが一部の反連邦国を支持する者が大陸地下へと結集、小さな戦争が度々発生する時代に変わった。……反逆軍は、連邦国の有力者の暗殺をいくつも企て実行する。その度に連邦国軍が応戦し辛うじて勝利している。……地球連邦国軍総督であり、軍責任者グラン=ジョリーもこの暗殺対象であるのは間違いなかった。」
シーンに合わせた数カット(静止画でも可)希望。
ストーリー11:若きブロントのRJ
登場人物
ブロント(青年期)、カウル、スカーレット=ジョリー
回想シーン。
ブロント=カーレイの若かりし頃、青く綺麗に映える水の惑星。自転しながら手前から奥に向かう画。
ブロントは、管理部にRJ計画の続きだと偽り度々出掛けて来ている。
ステルスの掛かったブロントの宇宙船、静かに水の惑星のとある大陸に着陸した。
ブロント「これでようやく最後の大陸に上陸だ。カウル、座標データを保存。(カウルoff「了解、ブロント様。」)……ここの文明の進化は期待出来る。最後のRJに、今日は何かヒントを記しておかなければ……。」
とある大陸の建造物に近寄るブロント、白い建物だ。
ところがブロントは、宇宙船から出てから自身のステルスを忘れていたのだった。
水の惑星の女性の姿。ステルス無しのブロントを発見してしまう。
スカーレット小声「あら?こんな所に誰?……」
その女性の名はスカーレット=ジョリー。この大陸の科学者として、ここ郊外の地で暮らしていた。
開けた平地に宇宙船を駐機し歩いて行動を始めたブロント。
ブロントは歩き始めても自らのステルスが無い事に気付かない。
それを見たスカーレットは、同じ星の人間ではない事を察していた。身なりが違うのは歴然だったからだ。
ブロントとカウル(ブロントのAnn)の交信。
ブロント「さてカウル。最後のRJだ。準備はいいな。」
カウル「ブロント様、非常事態。近くに生命体が有ります。確認を。」
ブロント小声になって、「何⁉︎……い、いやもう遅い、発見された可能性がある。……私が戻るまでに帰還準備を頼む。」
カウル「了解しました。」 ディゾルプ。
スカーレット、遠くから「あなたは……、もしやこの星の者ではないのではないですか?」
ステルスを起動し忘れたブロント、驚きの表情、ハッとする。ステルスがない事に気付く。
青ざめるブロント、腕のモニターにつぶやく。
ブロント小声「至急言語解析、音声マイクセット。」
続けてブロントつぶやく、
ブロント独り言off「ステルスを忘れてしまった……。これはマズい事になった……。」
スカーレットはブロントに近づき、
スカーレット「もし?……あなたは、どこからこの星へ?」
暫く沈黙。
腕のモニター、解析終了の文字。続けて音声セットON。の画。
ようやくブロントが応えるが、やや声が震えていた。
ブロント「……私が……私の姿が見えるのですか?」
スカーレット、無邪気な表情で、
「ええ、もちろんですわ。おかしな事をおっしゃるのですね。」
ブロントoff「やはり、ステルスを掛けていなかった。……生命体と対面してしまった。くっ……どうする……。」
スカーレット「私はスカーレット=ジョリー。ここの住人です。あなたは?」
当然ながら、スカーレットにはステルスの無いブロントが全て見えている。
続けてスカーレット「あなたはこの星の言葉をご存知のようですが、今の私の言葉を理解出来ますか?」
レーザー銃を向けるブロント。
ブロントoff「姿を見られてしまった以上生かしておく訳にはいかないな……。」
口を開くブロント、「私の姿を見られてしまった。あなたをこのまま生かしておく訳にはいかない。」
スカーレット「や、やめてください!……私は何もしません、約束します!……だから武器をしまって!」
あっけに取られるブロント。……しばらくして武器を下ろす。
スカーレット「あなたの事を口外するつもりはありません。あなたはここ地球の人ではなさそう。いったい、この星に何をしに来たのですか?こんな何も無い所へ。」
ブロント無言のまま聞いている。
スカーレット続けて、
「黙っていて結構です。今、私の見る限り、あなたはこの地球の文明より遥かに進んだ文明を持つ方とお見受けしました。あぁ、とても羨ましいわ。……実は私は、ここで文明を勉強しているので何となく分かります。私達もいずれは優れた文明人になり得る事を。私は未来の為の技術も勉強しています。でも、今の地球では、あなたの様な技術力を持てるのは何世代も先の未来でしょう……。」
途中から寂しげに語る様になるスカーレット。無言のまま言語解析を聞き入るブロント。
スカーレットは更に続けて、
「私達にはまだまだ技術が足りない、他所の星と交流する事が出来ない。分かっているのだけれど……。私の様な名もない科学者が何を言っても聞き入る者は居ないのです。……残念ですが、他所の星の生命体と会話すら出来ない私には、全く交流も出来ません。」
とても残念そうな表情のスカーレット、薄っすら涙を浮かべてさえいる。
スカーレット「私達はこの地球で子孫を残しながら歴史を作って来ました。それでもいずれこの
ブロントは心を打たれた。そして解析言語を用いて語った。
ブロント「あなたの感じた通り、私は遥か遠い惑星の生命体です。我々の星では、ここ水の惑星の様な星の生命体に叡智を与えに来たのです。敵対されればそれなりの結論になります。……ですがあなたは違う様だ。未来を見ようとしている。私は感動しました。」
何かを感じたスカーレット、じっとブロントの言葉に聞き入っている。
ブロント続けて「私はブロント=カーレイといいます。どうですか?この星の様子を聞かせてくれませんか?」
スカーレット「ええ。もちろんですわ。こんな機会、今日をもって他にありませんもの。……改めて、私はスカーレット=ジョリー。」
2人の奥にはステルスの掛かったブロントの宇宙船の画。
スカーレットのoff「よろしければ私の研究室で話しましょう。」
ディゾルプ又はワイプでスカーレットの部屋へ。
それから2人は、互いの全てを語り合った。
スカーレットは、水の惑星の全てを科学者としての見解からブロントに伝えた。 ブロントは、ノアーナの今、そして現在の技術等を話した。もちろん、ステルスにより悟られぬ様度々訪れていた事も全て伝えた。地球時間で1日中2人は語り合った。
お互いが全て話し終えると、別星人とは思えぬ程に打ち解けていた。
スカーレット「あなたの星のステルス、結局はあなたのミスで全く機能させないまま私の前に来てしまった訳ね。だからこうして話す事が出来た。嬉しいわ、感激よ。」
ブロントは苦笑い。
スカーレット「因みに、そのステルスを効かせて私の前に現れたらどうなるの?」
ブロント「君には見えなくなる。」
胸の小型のコントロール装置に触れるブロント、ステルスが掛かり、見えなくなる画。
スカーレット驚きつつ、
「き、消えた。全く見えない。ブロント?ブロント?」
ステルスをOFFにし、再びブロントの姿が見える。
ブロント「どうだい?これが私の星ノアーナのステルスだよ。ノアーナではこれは最先端の技術になっている。但し、見えなくともそこに存在は有る。視覚的に見えなくしている。現にここの外には私の宇宙船がステルスを
窓に近付く2人。外の景色。木々が茂っているだけで他に何も見えない。
ブロント「カウル、聞こえるか?船のステルスを一瞬だけ解除、すぐ復帰頼む。」
カウルoff「了解、ブロント様。」
何も無い景色の中にブロントの宇宙船が有るらしき画面。(スカーレットにはまだ見えていない)
ステルスで見えなかった宇宙船、一瞬だけステルスが消え目視出来る。直ぐにステルスで消えた。
スカーレット「なんてこと。凄い技術だわ。」
画面ディゾルプ。
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