日常と刺激
保科早里
第1話
退屈だ。
何か刺激のある日常を送りたい。
最近、私がよく思うことだ。
いっそ全てをなげうってどこかへいってしまおうかと思うがコロナ禍の現在、それもままならない。
どこかうろちょろ出歩いて感染して人様に迷惑かけるのも嫌だし、正直うろちょろ出歩くだけのお金もない。
「あーあ、私の人生ってなんなんだろ?」
最近出てくるのはそんな愚痴ばかりだ。
まわりにいる人たちは皆、結婚して子供もいて人生楽しんでいるように見える。
「みんなそれぞれ悩みは持ってるよ」と言われたこともあるけれど、私の気持ちは憂鬱なままだ。
退屈すぎる。
新しい出会いもない。
新しい発見もない。
毎日、同じ事の繰り返し。
夜、見る夢だけが現実逃避できる唯一の手段。
イケメンに囲まれたり、空を飛んだり出来る。
これが現実だったらいいのになぁ。
その夢の時間も束の間、携帯のアラームがなる。
朝日と小鳥のさえずりが聞こえてくる。
また同じ1日の始まり。
「おはよう」
鏡の中の自分に声をかける。
いつか運命の人に出会えますように。
宝くじに当たりますように!
そんな事をねがって今日も仕事に向かう。
まーそんな平凡な毎日が続くのが1番のしあわせなのかもしれないけどね。
日常と刺激 保科早里 @kuronekosakiri
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