魔人と聖人が争う世界で呪われし運命背負った少年達は世界を改変させる

カマリナ

プロローグ

 突然だが話は遥か昔の時代。

 この世の中は過酷な生存競争によって人類は滅亡の危機に犯されていた。 

 モンスターを相手に人々は過酷な生活をおくっていたのだ。


 人間はモンスターと違って魔力が存在しない。

 モンスターの8割以上は肉食獣、知恵はさほどない、だけど人間が相手にすれば1人どころか10人がかりで飛びかかっても相手にならない。


 討伐しようとしていた人間がモンスターのエサになる。

 しかもモンスターの大半は団結力があり、追い詰めてもピンチになれば仲間を呼ばれてしまう。


 よってこの世界の人口は1000人を切ってしまったのだ。

 それでも人類は生存競争にどうにか生き残ろうと必死になった。


 それで抗う術がないかと、考え抜いた方法は余りにも馬鹿馬鹿しい賭けだった。

 魔力のない人間のとった行動は世に溢れ還ったモンスターを狩ること。


 1体の魔物相手に30人以上で討伐をする。

 そして刈ったモンスターの血肉を食べて魔力を得ること。

 それを繰り返せばどうにかなるかもしれない。 


 仲間を呼ばれる恐れもあるがその前に一体でも討伐出来れば1人でもモンスターと同等の力を得ることが出来るのではないか。

 前例はなく確信があったわけでもないが試す価値は十分あった。


 何故ならモンスター同士でも種類が違うと生存競争をする。

 その血肉を食べたモンスターは食ったモンスターの潜在能力を保持していることがあるから。


 例えるなら風を操る鷹の形をしたグライバードというモンター、これが火を吐く狼フレイムウルフを食したことによって、本来火の吐けないグライバードが火を吐けるようになったのだ。


 このころの人間は草食でモンスターの肉を食べることをしなかったが、生存競争に生き残るため、絶滅を待つのが嫌だった人類の半数が賛同した。


 多人数でかかっては一体のモンスターを狩り、それを繰り返す。

 数多くの死者を出したが、モンスター狩りをしていた人間たちは本来持たなかった魔力を得ることができた。


 だけどその代償も当然付く。

 まず、死者が半分以上出てしまった。


 それだけでなく、モンスターを食した人間は頭に角が生えて。歯は、牙へ体はモンスターの形へと変貌していく。

 もちろん個人差はあり、全員が同じ見た目になったわけではない。

 

 だが、それでもモンスターを食べていない人類からしたら1人1人が化け物でしかなかった。

 よってその人間たちを魔人と呼び残りの人々は恐怖、敵対をし始めた。


 魔人たちは自分達が命を張って守ろうとした人々に絶望し滅亡させようとした。

 魔力のない同族を何人殺し殺されたか分からない。

 でも生き残った人々は精霊がいるであろう洞窟に行き必死にお願いをした。


 これは人類が千人を切る前から力を与えてほしいと願い続けていたが、今まで力を貸してくれることはなかった。

 だけど無力な人間の人口が200人を切ったことで何十年、何百年続いた祈りに精霊たちが答えたのだ。


 よって魔ではない気の力を得た人間たちはモンスターや魔人たちに対抗できる力を得た。

 その人間を気人、別名て聖人と呼ばれ、生き残りをかけて魔人との戦争が始まった。


 聖人と魔人、人口は合計で100人になったが、絶滅を避けるために魔人は自らを別の土地へと住みかを移した。

 そして同盟、ではないが自らの住む領地を決めてお互いの領地に入らないように決まりをつけた。


 これが聖人と魔人の初めての戦争、そして最初の戦争の終結の経緯だ。

 故に1000年たった今、気人と魔人は人口を増やし、今では片国で一万人以上の人間が存在している。 


 今から始まるのはその1000年後の世界を舞台にした呪われた運命を持つ双子の物語だ。

 

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