第203話【ネタバレ有り】戦車の主砲【入門編】
ご覧いただきありがとうございます。
以下、いささかのネタバレを含みます。
ネタバレの苦手な方は、是非、第001話から第100話までの本編をお楽しみの上、再度お越しください。
なお、第十二章~第十九章、第110話~第199話は欠番で、最初から存在しません。
――ここから――
そもそも知ってる人にとっては当たり前の事ではありますし、稚拙な文章できちんと伝えきれるか不安がよぎりますが……。
まあ、以下のような知識レベルで書いていますよ、という作者の能力をネタばらししている、そういう意味でのネタバレでもありますねこれは。
さて、戦車と自走砲の違いというものがありまして、どちらもキャタピラが付いていて、どちらも回転砲塔があって、あまりご存じ無い方にとっては「同じもの」に見えるのですが一番の違いは敵陣地への突破力があるかないか、という点にあります。
遠くまで爆発物を飛ばすために回転砲塔を持っているのが自走砲なのに対して、敵性目標物を直接撃破するために回転砲塔を持っているのが戦車。
不整地でも大砲を運べるようにキャタピラを持っているのが自走砲なのに対して、敵陣地を突破できるようにキャタピラを持っているのが戦車。
直接的な攻撃を受けることを想定していなくて防御力がさほど高くないのが自走砲なのに対して、直接打撃を受けることも想定し、敵の弾頭の威力を弱めて受けることを想定し防御力もしっかりしてるのが戦車。
……ということになる、はず、です。
戦争に勝つためには敵地の占領が必用で、敵の土地ということは人が住んでいるわけで、そういう所を占領するには人手がいるので歩兵の数が揃っていることは基本中の基本。
逆に守る方は敵の歩兵に近づいてきて欲しくないので、簡単には動かせないくらいの機関砲で自分の陣地を守る。
するとその機関砲を破壊するために大砲で爆発物をぶつけようとなる。
その大砲が自ら動けるようにしたのが自走砲で、その自走砲を撃ち壊せるように用意されたのが戦車で、その戦車を撃破できるように用意されたのが主力戦車ということになるそういう追いかけっこです。
そんなわけで地上最強なのが戦車で、その戦車の強さの源といえばやっぱり主砲で、
で「その主砲を抱えて撃てる歩兵がいたらすごいカッコイイじゃん」って思い込んじゃったんですよね。
もう少しうだうだ言わせてもらいますと、実際の戦場では三百メートルくらいの距離感で打ち合いになるそうで、そのため「小銃」が基本武装になります。
いわゆる拳銃は三十メートルから、せいぜい五十メートルが射程距離ということでどちらかというと屋内、室内での戦闘向けのようです。
そういう目線で拳銃を見てしまうと、ちょっとかわいらしく見えてしまうというか、やっぱり、ナイフより刀! 見たいな大きいものが男の子心をくすぐる感覚で捉えると、拳銃より小銃、小銃より大砲と思ってしまったわけです。
そこにゲーム脳が乗っかりまして、ゲームだと目標の敵をロックオンするモードがあったりするじゃないですか。
そんな風に、「ぱぱっ」と敵を決めて、弾を発射すると、さくっと遠くの敵を撃ち倒して爽快感、見たいな感じ。
どうせあり得ない「大砲を抱えて撃つ」ことができるなら、「人肌の感覚で照準もさくっと決める」そういう爽快感を自分自身でも感じたいなあと思って描写しました。
で、その徹攻兵の基本武装となる「ラインメタル」ですがラインメタル一二〇ミリL四四という戦車砲の名前をそのまま取っています。このラインメタルは開発元メーカー名だそうです。
色々調べながら書き進めるうちに、最新式の一〇式戦車はラインメタルを改良した一〇式戦車砲を搭載しているようで、徹攻兵の基本武装も「一〇式懸架砲」という名称にすることも考えたのですが、どうしても「ラインメタル」っていいたかった。
というのも「徹攻兵」の基本設定って十三年前に考えていたことなんです。
十三年前は一〇式戦車なんていう、軽量コンパクトで動きながら動く目標に主砲弾を当てる冗談みたいな高性能戦車なんか無かったんです。 なので長年心の中で「ラインメタル」「ラインメタル」と呟いていたこともあり、そのままにしました。
一〇式戦車砲をベースにしていないことについて、作中ではくどくなるので描写できなかったのですが「退役した九〇式戦車から再加工したり、ライセンス生産の関係で調達コストが若干安価」ということにしています。
ほんとはこういう所でいうのではなく、作中でさらっと触れることができるとスマートなんですけれども。
それと小銃。
こちらも、徹攻兵は八九式小銃を使っていますが、いつの間にか二〇式小銃という素敵アイテムが現れていたんですね。
これも迷ったのですが「徹攻兵はその狙撃能力の高さから、最新式の二〇式ではなく長年使ってきた八九式をそのまま制式使用している」ということにしています。
いや、実際wikiで画像見て、凄い心がときめいたんですよ。二〇式小銃も格好いいなって。
でも、敢えてちょっと歴史を感じる八九式を徹攻兵には使ってもらっています。
そうそう、「甲鉄城のカ○ネリ」なんか見ていても、二丁拳銃って格好いいなと思っていて、徹攻兵には二丁小銃を駆使してもらっています。
この辺も「重装甲を身にまとうだけで運動能力が向上する徹攻兵」の力業でもあります。
小銃っていったって、本体だけで三・五キロもあるのに普通の人が片手で満足に扱えるわけないわけでして、徹攻兵ならではかな、と。
ただ、そういう二丁小銃の使い方だと、銃床の大きさ的に二〇式の方が適性があるかなあ、とも思ったりしていて、この辺はのちのち一気に置換する形で書き換えるかも知れませんが、できる限り八九式のままでいたいなあと思っています。
もし、お気に止まりましたら100話までの本編をご笑覧ください。
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