ひと滴

わたしの心は 枯れてしまったの

涙も

言葉も

感情さえも

枯れて 砕けて 粉々になり 

指の隙間から 零れ落ちてく


あなたが去ったあの日初めて

わたしはやっと 気付いたの

あなたがわたしにくれたもの

与え続けてくれたもの


戻ってきて など 言わないわ

帰ってきて など 思わない

後悔なんてしてないし

ましてや 会いたい なんてこと


声が 聴きたい

抱きしめて欲しい

愛していると 言ってほしい

わたしが自ら 手放したもの

今さら取り戻せやしない


だけどもし 許されるなら

ただ ほんの ひと滴だけ

わたしの心に あなたの心を


それだけでいい ひと滴だけ

ただそれだけで わたしの心は

無限に潤い あなたを想う


一生あなたの 幸せを願う 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る