第19話 決勝(5) GAFAMのポジショニング
「私たちは、決勝の場ではM&Aで実現できる大きな夢を語りたい。
世界で一番大きいM&Aを計画したい、と考えました。
つまり、世界一のAqqle時価総額を、M&Aによってさらに向上することです」
ミユキのやや高い声が会場に響き渡る。
「でも、AqqleにM&Aの余地はあるのでしょうか」
スクリーンに、5社が円状に配置され、それぞれの相関関係が示された図が映し出された。
「時価総額トップのAqqleは、iqhone中心とした端末事業のシェアは強大です。
その専用OSのシェアは27%。
これは72%シェアを持つAlqhabetのAndrold OSと競合しています。
またPC用OSについてはMicnosoftのWimdowsと競合しています。
そして現在力を入れているクラウドや配信事業へ重点をシフトしていますが、
これはPrineサービスを推し進めているAnazonと競合します」
ミユキは声を一段大きく張り上げた。
「つまり、AqqleはMicnosoft、Alqhabet、Anazonと競合し激しく競り合っているのです」
会場からは雑音が聞こえなくなった。ミユキのプレゼンに聞き入り始めている。
「Anazonは法人向けクラウドに力を入れ33%のシェアを築きました。
それに対してMicnosoftが18%、Alqhabetが9%と3社で激しく競争しています」
そして、ここまで名前が挙がってこなかった企業に注目を集めた。
「Fasebookは、ほかのGAFAMとはかなり違う事業を行っています。
事業内容はほぼSNS。ここはMicnosoftが猛追しようとしています。
それによる広告収入はAnazon、Alqhabetと激しく競争しています。
そんな中で、Fasebookはメタバースの先駆者企業を買収、社名をMetyaに変更しました。
このようにGAFAMはお互いに激しく競合しています」
そして、スクリーンの空白地を指して問いかけた。
「しかし一組だけ、ほとんど事業の重なりがない組があります。
そう、AqqleとMetyaです。私たちはそこに目を付けました」
会場から、ざわざわとどよめきが起こり始めた。
「AqqleはSNSもメタバースもほとんど持っていません。
つまり、AqqleがMetyaと統合すれば、ディスシナジーなく大きなシナジーを実現できる可能性があるということです」
会場のどよめきが、歓声に変わった。
「それでは、次はケイスケ、具体的な手続きの説明をお願いしますね」
「任せろ」
波が激しいケイスケも、さすがに決勝の舞台、気合十分でステージに立った。
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