手元に何も無くとも文章力を上げる方法、もしくは訓練。
2023年5月25日(木)。21時21分。
こんにちは。井上和音です。
最近は調子が良いです。統合失調症の調子が良いと言うとまるで統合失調症が暴れに暴れまくっているように誤解されがちですが、統合失調症の症状が和らいでいるが正しい表現ですね。
とりあえず、調子が良い。セパゾン錠を飲むのをやめてから疲労感もそこそこ取れるようになりました。
電車の中では、もう一切優先席に座ることは無くなっています。今の労働環境、労働時間にようやく体力が追いついてきたというか。3年間何をやっていたのですかという話ですね。ただ、一度パニック障害を経験し、そのパニック障害を嘘のように解決してくれた錠剤がセパゾン錠という薬でした。一度服用による成功体験を得てしまうと、この薬を飲んでいる限りはパニック障害になることはない、と安心してしまい、手放すことが出来なくなります。統合失調症になる前から飲み続けていました。
あれこれ歴史を並べて何が言いたいのかというと、色々と薬の飲み合わせもあって疲労感が程々に回復し人生に余裕が出て来ました。それで電車の中でも立ち続けることが出来ています。職場では全然仕事が出来ていないような気もしますが、これでも以前よりかはだいぶマシになったと自分では思います。職場の方がどう判断するかは分かりません。
人生に少しだけ余裕が出来た分、自己保身に走る、見ようによっては自分の
これでいいのかという罪悪感が少しだけ出てきています。今だってこうやってただの趣味に近い日誌のような物を付けています。こんなことをしていていいのだろうかという罪悪感を感じてしまっています。
逆にふてぶてしく生活していったほうが良いのかもしれません。今までの流れを変えることなく、のらりくらりと生活をしていく。のらりくらりと何かを書く。それしかしてきていませんでしたから。
というわけで今日の日誌っぽい事のお話は終わりで、これから先は書きたいことを書こうと思います。なんで体力が戻ってきたことをわざわざ書いたのか。伏線回収をどこかで致しましょう。
文章力を上げるためには、「本を読むこと」「単語を知ること」「単語を思い出すこと」「書くこと」の四つが大事というか、そもそもの文章力を上げる努力とはこの四つを繰り返し繰り返し回していくだけのことだと思っています。
覚えるという日本語は未だに明確な意味が分かっていないので、「単語を知ること」「単語を思い出すこと」の二つに分けています。
文章を書いていない、何でもない日常の中で文章力を上げる努力をする具体例は「単語を思い出すこと」を意識的に行っていくことだと思っています。例えば、具体例をあげると、『建築知識 2020年9月号』に「建築のありとあらゆる用語がわかる建築用語図鑑」というコーナーがありまして、そこで
樋くらいは知ってますよ。私も知ってはいました。ただ、知ってはいたのですが、現実の建築物を見渡す際に「これが樋だ。あれが樋だ」といちいちラベリングすることはしていませんでした。
ところで樋という言葉を説明すると、屋根に降り注ぐ雨水を地上へと流すために屋根の
例えば、熊本地震で被害を受けた小屋らしき建物の樋に注目してみると、樋が縦に割れていました。建物のあちこちが損壊していますが、樋だけに注目するとよりリアルな情景を文字だけで描写することが出来るようになります。
とまあ。そこまではよかったのですが。
先ほども書いた通り、最近は疲労の調子も良いために電車の中では立って外の風景を眺めていました。もちろん、単語を思い出すためのレッテル貼りをしながら風景を眺めていました。
するとどうでしょう。電車が住宅街に入りこんだ瞬間に、目から見える風景が樋だらけになりました。電車の中で流れる風景に合わせて
書くための努力はしようと思えば24時間365日どこでも出来るのだなあと感じました。あとはとにかく土台となる単語を徹底的に調べていくだけです。もう単語単語単語。単語が全てですよ。
現実に見えている風景を単語化していく作業を、帰りの電車でもやってみました。自分は努力していると思いました。目の前の席が空いたのでなんとなく座りました。座って、体力に余裕があったので、スマートフォンをデザリングして、AmazonFIRE8を開いて読書でもしてみようかと思いました。
驚きました。あまりにもすらすらと文章が頭の中に入ってくる。別に単語集めをしているとかは関係なく、川端康成という作家を久し振りに読み返して、ここまで圧倒的に美を追究した文章に久し振りに出会いました。大学時代に「川端康成は凄いなあ」と少しくらいは思っていましたが、久し振りに読んだらまさかここまでとはな……となりました。文章で創る芸術作品と言ってもいいかと思います。
流石はノーベル文学賞受賞者。英訳が良かったと聞いたことがありますが、その英訳した誰かさんが、川端康成の書いた文章にあまりに感激して、自分の人生を掛けて緻密に英訳していったのではないかと想像しています。ただの想像です。
文章だけで本当にその場にいるかのような気分になりました。ふと顔を上げて見て「ここ電車だったか」と思うほど惹かれました。やりますね。川端康成ではないですが、確か大学時代にこの作品の文章は綺麗だなと思った作品、『
というわけで、自分の体力さえあればいつでもどこでも文章力を上げる努力は出来るし、その努力は楽しいよ、といったお話でした。将来の自分のためにも文章力を上げる努力はこつこつと続けていこうかなと思っています。
そのサイクルが個人的に楽しい趣味ナンバーワンだと思っているのでただ続けるだけですが。
おやすみ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます