俺がショックを受けたのを見てセオリが説明をストップさせていた。

「ごめん。

　ちょっと覚悟が足りてなかった。

　もう大丈夫だから続けて。」

俺はセオリに説明を続けさせる。

セオリは一瞬考えたが話を続けてくれた。

「王様達以外の偉い人は殆ど殺されて、近衛兵とかメイドさん達は奴隷にされてから鉱山で強制労働させられてる。」

やはり役職のある人達は殺されていたか‥。

唯一良かったのは近衛兵とかメイドさんが殺されてなかった事かな。

それにしても国を乗っ取った奴らは徹底していると感じていた。

きっと頭のキレる奴だろう。

その人間を騙してアリシアを助け出した人達は凄いと改めて思っていた。

「アリシアを逃す為に身代わりになった女性は‥‥殺されてる。」

セオリがはじめて話をぼかした。

それだけ悲惨な目にあったのだと察していた。

セオリの報告はこれで終わりかなと思っているとまだ終わりではなかったようでセオリが口を開いた。

「国王が変わった後、国中で反乱が起きていっぱい人が死んでる。

　アリシアのお父さん達は国民に慕われていたみたい。」

国民に慕われていたことは良いことだけど、そのせいで人が死んだと知ったらアリシアが悲しむだろうと考えてしまっていた。

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