第443話 アピール
静まりかえった会場に靴の音が響く。
目をつぶっていてもわかる。
俺の方に近づいてくる。
え〜、ここに来るの?
ねぇ、どういうこと?
黒服さん!!
ちゃんと仕事して下さい!!
奴隷が勝手に出歩いてますよ!!
しかし、俺の願いも虚しく靴の音が目の前で止まる。
無音である。
このままでは埒があかないので目を開ける。
アリシアと目が合った。
年齢は10歳ぐらいだろうか。
全てにおいて未成熟であったが、その目には大人顔負けの迫力があった。
アリシアに直視される。
不謹慎にもまつ毛長いなぁと思っているとアリシアが口を開いた。
「我の直感がお主に買ってもらえと言っておるがどうじゃ?
我を買わぬか?」
ド・直球きたーー!!
「す、すでに何人か奴隷は購入していますので、結構でございます。」
恥ずかしい!
噛むは変な日本語を話してしまった。
「ほう。
我を前にして普通に喋るか‥。
実に面白い。」
それ、どっかの教授の言葉だから!
下手に使うと怒れるよ!!
ん?
他の人は普通に喋れないの?
不思議に思ってスタンとディアーナを見ると2人は歯を鳴らして震えていた。
げっ!
何かのスキルか!?
念の為、抱きついている緋莉を見ると何事もないようでニッコリ笑われるのであった。
ですよね。
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