第369話 闇13


力強く手を挙げた迄はよかったが、実はまだ競り落とせてなかった。


会場の端にいる女性が諦めきれないのかずっと手を挙げてくる。


えーい、セオリには無限とか言われてるいるけど貧乏症なので大金を使うに抵抗がある。


俺が手を挙げる。


相手の女性も諦めずに手を挙げてくる。


俺が手を挙げる。


相手の女性も諦めずに手を挙げてくる。


相手の女性がコチラをまるで親の仇のような感じで睨んでくる。


この目はディアーナと一緒だ。


復讐に駆られた目だ‥。


こうなったら仕方がない。


『セオリ、聞こえる。』


セオリに呼びかける。


『もちろんですよ、愛する旦那様。

 365日、24時間北から南まで‥。

 たとえ異世界でも、あなたの元に参上致します。』


???

何だろうセオリのテンションが少し高くて若干引いてしまう‥。


『相手の女性にディアーナの事情を話してオークションから降りてくれないかを確認して。』


『わっかりました!』


???

あんなキャラだったかな??


『嫌だそうです。』


はや!


『ちゃんと説明した?』


思わずセオリを疑ってしまった。


『あ〜私の事を疑うんだ。

 あ〜もう知らない‥。

 今夜、私とイチャイチャしてくれないともう許さないんだから‥。』


ヤバイ、セオリが拗ねてしまったようだ。


『ごめん、ごめん。

 イチャイチャでも何でもするから許して。』


とにかくセオリに謝る事にする。


『はい、許した。

 何でもって言ったからね!

 言質とったから。』


この時、何でもと言った事を後で後悔する事になるのであった。

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