第262話 許可


「ウィットが生きていた!?」

天使長達も死んだとされていたウィットが生きていた事に驚いていた。

とりわけ直属の上司にあたるラーナは一番驚いていたが、それ以上に喜んでいた。


「良かった‥。」

事故の時は現場にいなかったラーナは後で事故を知らされて、かなり狼狽した。


ラーナだけはウィットの無事を喜んでいた。


他の天使長達はウィットが無事だったことより子供が産めるかもって話が気になっていた。


「どう思う?」

「信じられませんね。」

「罠とは考えられませんか?」


天使長達は小さな声でお互いの意見をぶつけた。


でも最終的な結論は‥

「「「「「「「「羨ましい!」」」」」」」」

だった。


「あの、決戦用装備を使って宜しいですか?」

待ちきれなくなってレーナが口を開く。


「誰が発言を許しましたか?」

第三の矢の天使長が怒る。


「そもそも誰が許可するの?」

第五の矢の天使長が疑問を口にする。


沈黙が流れる。

実は過去にも決戦用装備が使われたと聞いていたが、そもそも誰が許可したかなどの情報は誰も知らなかった。


しかしその沈黙を破る者が現れる。


『私が許可します。』


大天使の突然の声に誰もが驚くのであった。

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