第224話 蟻地獄3


蟻地獄を爆散させたことで皆んなを汚してしまったので一度屋敷に戻り、お風呂に入ってからまた砂漠に戻ってきた。

皆んなの機嫌は身体を洗ってもらったことで何とか戻っていた。


雪花と真雪が作業を進めているとゾンから今回の蟻地獄の討伐方法を冒険者ギルドで発表出来ないか相談された。


ゾンから聞いた話だと、モンスターの討伐方法などのを冒険者ギルドに発表するとその情報が冒険者に共有されるとのこと。

もちろん命懸けで手に入れた情報だったり、その冒険者のノウハウだったりするので発表するのはあくまでも任意だ。


発表すること自体は問題ないけど、どうしても気になることがある。


「ちなみにこの世界に火薬ってある?」


するとゾン達は?って顔をする。


「鉄砲、大砲、火をつけると爆発するアイテムに心当たりある?」


ゾン達は首をふる。


やっぱりこの世界に火薬はないのか‥。

だだったらこの方法は発表出来ない。


「ゾン申し訳ないけど、この方法は発表出来ない。方法自体は問題ないけど、アイテムを知られる訳にはいかない。このアイテムに使われている火薬が世に知れ渡ると、災いの元に成りかねない。たぶん蟻地獄の被害で死ぬ人の数百倍の人が死ぬ可能性があるものなんだ。」


俺の説明を聞いてゾン達も驚いたようで、発表出来ない理由に納得してくれた。


争い自体は否定しないが、過ぎた力は無い方が良いと思う。


気を取り直して氷結作業を進めると、また蟻地獄を発見する。


よし、今度は爆散させないようにしないと。なので大タル爆弾でしよう!


斜面ギリギリのところから大タル爆弾を転がし落とす。


大タル爆弾が斜面を転がっていくと、蟻地獄がすぐに反応して近づいてきて、大タル爆弾を飲み込む。


その後、数十秒後に爆発音が響く。

今度は先程と違って爆散はせず、口から煙が出ていた。

おっ、成功だ!


後は誰かの遠距離攻撃でトドメかなと思っていると、突如現れた黒鬼が金棒を竿にして蟻地獄を釣り上げようとしていた。


イヤイヤ、遠距離攻撃でよくない?

何で釣り上げる必要が?


その後、巣穴から引きずり上げられた蟻地獄が皆んなにボコボコにされた。


あっ、さっきの体液の事を恨んでたんだ‥。

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