第213話 会議1
朝食を終わらせ、全員が応接室に揃った。
さすがに全員が揃うと迫力がある。
「長〜〜〜い王妃決めが終わり、やっと建国を進めることが出来ます。」
俺は椅子から立ち上がって皆んなに向けて話を始める。
「あれだけ時間を掛けたのに、今だに国名しか決まってません。ちなみに忘れているかもしれませんが、国名は『イグニス』です。」
少し嫌味っぽく伝えてみるが、特に反応する者は現れなかった。
「とりあえず、役割や今後の課題、担当者を割り振りたいと思います。ホワイトボードかもん!」
俺が指示するとセオリがホワイトボードを出してくれる。
ちなみにホワイトボードに書き込むのもセオリにやってもらう。
本当は自分で書き込みたいけど字に自信がないので今回はやめておく。
「あっ、その前に『百目鬼』『大天狗』『傘化け』の3匹は元の世界に帰ったの?」
誰に聞いていいのか分からないので全員に聞いてみる。
すると雪花が手をあげる。
「御三方とも、用事があるので元の世界に帰られました。また来られるかは何も仰っておりません。」
「ありがとう。ではその3匹は対象外にします。」
俺のお礼を聞いて、雪花が笑顔になる。
あー、可愛い!
思わず抱きしめたくなる。
『イチロー君!』
『お兄ちゃん!』
『これ!!』
神様全員に怒られる。
だから心をよまないでって。
「では、始めます。まず瞳には今後も諜報活動を続けてもらいます。」
瞳が頷いてくれたが、そこで他の妖怪から意見が出される。
「瞳さんにだけさせるのは問題があります。この際なので諜報部的な組織を作りませんか?」
アメリアからの意見だ。
「良かったら他にも必要ない組織を教えてくれない?」
アメリアにお願いするのであった。
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