第182話 王妃選び32


いくらタッグマッチとはいえ、このメンツで勝ち残るのはムリそうだ。

参加者も増えた事だし、枠を増やせないかしら。

セオリ様がいらっしゃらないので、今がチャンスなのに‥。


それにしても泥田坊に小豆洗いって。

何を考えて来たのかしら?

正気の沙汰とは思えないわ。


あー、成る程。

特技対決だと勘違いしたんだ。

ほんと、ご愁訴さま。


あっ!これは使えるかも!?


『あんたら、このままだったら大妖怪に殺されるわよ。』

私が2人に念話をおくる。


『『えっ!?本当ですか!!』』

2人が食いついてくる。


『イチローは優しいから、あんたらが泣きついたら助けてくれるかもよ。』


私の話を聞いて2人が動き出す。


泥田坊と小豆洗いがイチローに泣きついてる。


『ほら!もっと本気で泣きつきなさい!!じゃないと酒呑童子と戦うことになるわよ。』


2人は酒呑童子の名前を聞いて、本気で泣きながらイチローにすがりつく。


よし!

イチローが食いついた!!

戦闘系と非戦闘系に分けることになった。

これならチャンスだわ!!


あとは代表者2人を2名にするだけ。


「戦闘系と非戦闘系での対決はないのよね?」


お願い、のってきて!


「セオリが居ないから俺の権限で対決はさせないよ。」

よし!第1関門クリア。


「二言はないよね?」


「もちろん。」

よし!第2関門クリア。


後は最後に‥。


「戦闘系と非戦闘系のお互いの優勝者が代表でいいわよね?」


『お互い』に気がつかせないわよ!

イチローも何か違和感に気がついてるみたいだから、早く言質をとらないと。


「良いわよね?」


お願い!早く返事して!!


「うん。」

イチローがハッキリ返事した。


よし!

言質とった!!

これでチャンスは拡大したわ。

後は誰と組むかを考えないと‥。


待ってなさいイチロー。

貴方の隣に立つのは私なんだからね!

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