第107話 召喚2
応接室の中に光の柱が二つ現れた。
柱の高さは天井を超えてそうだけど、何らかの力が働いて建物が壊れたりはしなさそうだ。
初めてみるアメリア達は唖然と表情をしているが、シーラはビックリして俺に抱きついてきた。明日香達がピクリと反応したが流石に引き剥がしたりはしなかった。
数分後光の柱がなくなって二人の女性が現れた。
一人目は赤を基調にした着物の女性だ。白髪に緑色の目をしている。髪には大きなリボン、着物に沢山の目の模様がついている。左右の手の上に、大きめの鞠が浮いている。鞠にも目の模様が複数ついている。
二人目は白を基調にした着物の女性だ。
薄い緑の髪に青い目をしている。着物はミスでかなり際どい感じで思わず目がいくが、それより手に抱えている大きな鏡が気になる。
「イチロー様、呼び出して頂きありがとうございます。私は『百目』といいます。目を飛ばせて諜報活動など行いますので、どうか宜しくお願いします。」
「イチロー様、私は『雲外鏡』と申します。鏡があれば、どんな遠くにも行く事が出来ます。必ず役に立ちますので、末永く宜しくお願いします。」
二人が深々と頭を下げるが、雲外鏡さんは胸がかなり大きくて着物からこぼれ落ちそうな感じなので、頭を下げるとほとんど見えそうである。思わずガン見してしまい、明日香におもいっきり足を踏まれてしまった。
俺が呼び出した訳ではないが、とりあえず話をすすめる。
「二人とも俺の為にありがとう。生涯面倒みるので、今後とも宜しくね。」
「「宜しくお願いします。」」
二人が笑顔で答えてくれた。なかなか好感の持てる感じだ。
「イチロー様、宜しければ私達に名前を付けて貰えないでしょうか?」
雲外鏡さんにお願いされた。
さて、いつもの名前付けです。まずは百目さんからにしましょう。目から連想する言葉は‥‥‥目をそのまま使わず‥‥瞳(ひとみ)がいいかな。
「ありきたりで申し訳ないけど、百目は『瞳(ひとみ)』でどうかな?」
雲外鏡さんはやはり鏡を使うとして‥鏡花‥‥花は二人いるから‥‥鏡月(みづき)にしよう。
「雲外鏡は『鏡月(みづき)』でどう?」
二人とも自分の名前を数回呟いてから、涙を流している。喜んでもらえたかな?
さて、また嫁が増えてしまった。
この辺りで一度、家族構成を整理してみよう。
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