休日が欲しい

 窓を開けていたのに、朝から部屋は肉の匂いが充満してる。とってもラブリーな臭い…

 肉は直射日光や水気があると腐るらしいので、部屋から外の風通しの良い日陰に吊るした。朝食は昨日の残りのスープを食べた。

 兎用の罠を仕掛けて、クロスボウや斧の練習をした。石の水は後どれくらいあるか分からないが、四分の一くらいの石の色が変わっている。これがメーターなのかも知れない。

 干し肉は長持ちさせる為にも燻製にしたい。出来るだけカラカラの落ちてる楓の木の枝を拾う。皮を取ってナイフで枝を削いでいく。ある程度の量ができたので屋根の上に乗せて乾燥させる。

 数日ぶりにコーヒーを飲む。

 はぁ~落ち着く~。

 このコーヒーも後数杯か…ログハウスにインスタントがあったからもうちょっとは持ちそうかな。コーヒー豆とかこの森は無いだろうな。タンポポコーヒーとか? タンポポ見かけてないしなー。

 ガスバーナーもいつまでも持たないだろうし…やっぱりもっと薪がいる。薪って乾燥させないといけないんだよね? 湿ってたら煙が凄い出るんだっけ?

 食後の一休みをしたら、食べ物を探しにいく。今日はありがたい事にゴブリンは出ない様だ。ご近所挨拶出来なくて残念だ。

 腐ったらどうしようと考えてたが、肉の乾燥は順調だ。明日か明後日には燻製できるかも。

 今日はゆっくりしたいな。不思議水のおかげで身体は疲れて無いのだけど、精神的にゴリゴリきてる。キャンプチェアーを出して深く座り空を見上げる。


 ……


 見間違いじゃなければ、今鳥型の恐竜が空を飛んでいたんだけど…少しもリラックスできないじゃん!

 仕方ないので、またフルーツを採りにいく。森が豊かで良かった。膜の中でこれだけあれば安心だ。徐々にドライフルーツにして行こう。



ドンドン



「ご近所さんこんにちはー」

「グギャグギャ」


 近くに巣があるの? 本当、毎日ご挨拶に来られるので…巣に帰ってこの場所を知らせてほしく無いので始末する。食べる事も出来ないし殺すだけ体力の無駄なんだよね。

 さて、戻るか。あれ? このキノコ。あ。やっぱり逃げていった。あれは、初めてここに飛ばされた日に見たのと同じ奴なのかな? あれは膜の中に入ってこれるんだね。んー膜の基準が分からないや。あれも食べれるんだろうか? でも逃げ足が速いからなぁ。

 まだ夕食まで時間があるので、地面にテープを引いて鍬で土を耕す。穴を掘ってる時も思ったけど、ここの土は意外と柔らかい。

 夕食は猪の肉で角煮を作る。癖のある味だね。野菜が足りない。野菜の種もあったから、明日は季節に合う種があれば野菜の種を植えよう。

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