フってフられて

好塗 阿保(よず あぼ)

第1話 突然

 僕は結構モテていた、らしい。中学生のときに一年とちょっと付き合っていた彼女がそう言っていた。


「好きです!付き合ってください!」


 確かにいたずらで告白したことが何回かあったが、ほとんど成功していた。だが、自分に自信を持ったことなんて一度もなかった。結局、長く続いた人はいなかった。一人を除いて…。

 

 神様か、誰かのいたずらなのか、今でも原因は分からない。気づいたらクラスメートの女の子とLINEをしていた。


「私も、前から好きでした!笑」


 何が起きているのか。それが理解できたときに立った鳥肌は、これまで生きてきた中で史上最高だったかもしれない。


 あとに引けないこの状況に、僕は仕方なく付き合うことにしたのだった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

フってフられて 好塗 阿保(よず あぼ) @yozu_1559

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ