第242話 みんなで一緒に寝るのってなんだかドキドキするね
楽しい時間というのはすぐ過ぎるもので気付けば外はもう真っ暗で夜遅くになっていた。
「もうこんな時間......そろそろ寝ましょうか」
シャーリーさんは時間を確認して呟いた。
「えぇ!! シャーリー様もう少しお話したいです!」
ショートボブの少女が袖をつまんでおねだりをしたが、シャーリーさんはそれをなだめて寝ることになった。
美少女同士の絡み合いは見ているだけでも微笑ましいね!
それぞれのお付きのメイドたちがベッドを整えてくれたところで僕たちは布団にもぐった。
「アイネちゃん、おやすみ」
「うん、おやすみ」
僕はシャーリーさんにそう言って瞼を閉じる。
今日はお昼寝......いや朝だから2度寝かな? をしたから眠れるかな?
僕はそんなことを考えながら布団を深くかぶる。
「さあ、目を開けるのにゃ! 寝る時間は終わりなんだにゃ!」
ん......なんだよ......こっちはちょうどいい具合に眠気がやってきたって言うのに。というかまだ寝始めたばかりじゃないか......
「あの......チラッとだけでも起きてもらえないかにゃ? 何だかこうしていると私が馬鹿みたいに見えるんだにゃ」
何? 今度はいきなり低姿勢でのお願い!? ......どっちにしてもうるさくて寝られないし。
仕方がないので目を開ける。だけどそこはベッドの上じゃなく見たこともないピンクの靄がかかったような場所だった。
「やっと起きたのかにゃ。全く......手間をかけさせないで欲しいにゃ」
後ろに振り向くと猫のフードをかぶった目にクマのある少女が立っていた。
「え? 誰?」
「あの......一応私はパジャマパーティーに参加しているんだけどにゃ......もしかして覚えてないにゃ?」
猫フード少女は疑いの目でジッとこちらを見てきた。
「あ、あぁ......覚えてる! 覚えてる! いたいた! 確か窓際に座ってた......」
とりあえず僕は適当に答えてみた。
「入口のドア側だにゃ!! 絶対覚えてないにゃ!」
猫フード少女は『シャー!!』と猫が威嚇をするような形相で大声で叫んだのだった。
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