第149話 休憩は大事だよね
「1時間働いたら10分の休憩が必要じゃないですか!? そろそろ1時間経ったので休憩したいんです!」
イェダンは当然の権利だと言わんばかりに休憩を要求した。
この世界に労働基準法的なものがあるか分らないけど、ブラック企業みたいなことはしちゃいけないもんね。
「イェダン......2つ言っておくことがある。1つ目は休憩はしてもいいが臨機応変に......せめて護衛は何をするのかくらい聞いからにして欲しい。そして2つ目はまだ前に休憩してから30分くらいしかたってない!」
アウラは呆れたようにこみ上げる怒りを抑えて丁寧に説明した。
......30分単位で休憩なんて学校の授業より休憩の間隔が短いぞ! なんだこの子!? とんでもない問題児じゃないか!?
「残念だったね、イェダン。君はもうしばらく働いてくれたまえよ! それじゃあ私は先に休ませてもらいますよ、団長」
ドヴァは右手を挙げて部屋から出て行こうとする。
「ちょっと待て......ドヴァは休憩終わってから10分も経ってない!」
「えっ......そうでしたっけ?」
アウラは眉間がピクピクしてながらドヴァの肩をつかむととぼけたようにドヴァは答えた。
メイドチームは優秀なのに何か兵士チームはもしかして残念系なのかな?
結局このあと2人の兵士はアウラにしっかりと仕事の説明を受けた。ちなみに僕はその間に国王様、王妃様と一緒に朝食を済ませてしまった。
「......説明は以上だけど、質問は?」
イェダンはスッと手を上げた。今度は真面目に話を聞いていただけあって質問があるのだろう。なんだかんだでイェダンも仕事の話はしっかり聞くようだ。
「イェダン、質問を許可する!」
「もう1時間経ったと思うので休憩に入ってもよろしいでしょうか?」
訂正......やっぱり真面目に聞いていたかは定かではないようだ。
「はぁ......許可します......」
アウラもしぶしぶ許可を出したようだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます