第12話 総帥 アリス
「ハァーーーーー!!」
私の魔力が、周囲に広がり警備の者達の意識を刈り取る。
アストラルボディへの、魔力によるダイレクトアタック
この私の元いた世界では、魔力の活用法は大きく分けて2種類 自らの体内に魔力を循環させ細胞に魔力をしみ込ませ肉体強化、そして魔力を放出してアストラルボディに攻撃
一族は長い歴史を重ねた魔術師の系譜、だが物理現象への干渉には成功しなかった。
しかし魔力の研究により、たどり着いたのが魔力を放出し生命体のアストラルボディに干渉する力
修練の果てに、私は放出した魔力により人の意識を刈り取るだけでなく、催眠、思考誘導、幻覚、洗脳そして アストラルボディから人を思いのまま操れるレベルに達した。
まあ、ミコ様とラオ様に 私のちっぽけな魔力が意味などないが……
そして、ミコ様に連れられた新たなる世界で魔法陣を知る。 いや。この世界でも魔法陣はあったが、不完全な物 そう あの「魔法陣入門 初心者でも書ける!!」に真理を知ることになった、大歓喜!! これこそ魔術の深淵 私はとうとうたどり着いたのだ。
ミコ様から頂いた私の肉体は、若くそして長い時を費やした修練が反映された身体
そして、魔力の濃い世界で つるはしを振るうことで 更なる強化に至った 私
もはや、近代装備の纏った警備の者達では、私の敵とは成らない。
警備の者達の視線、筋肉の動きから銃弾の軌道を予測し避ける、いや もう飛来する銃弾が視認出来てる…………私は最強!!
「アツ!! 熱い!!」
背中に火球が直撃、
振り返ると そこには老婆が一人
「いまさら、反抗期かい エリザベート」
私の娘 長女のエリザベートがそこにいた。 うん、もう70歳になったかな。
「一族の総帥たる父に対して、この扱いは失礼じゃないか?」
エリザベートは、口元を手で隠し笑声を漏らし、次葉の台詞を紡ぐ
「いえ、我らが一族の総帥はアリスちゃんですわ」
歓喜を纏いエリザベートは、震えた声で
「我らが主様 ミコ様から、アリスちゃんを総帥にと頼まれました。 その際にこのアミュレットを頂きました、真なる魔法陣の刻まれた…………このアミュレットを」
え~~、ミコ様最近 この世界にちょくちょく行っているのはお食事に行かれてると思ってましたが 何してたんですか 私もアミュレットください。
「さあ、このファイアーエリザベートのファイアーボールで消し炭になりなさい!!」
おお、これがジャパニーズ 中二病 70歳の老婆が掛かるとは…………おそろしきは、ミコ様 本当に何してるんですか?
ファイアーボールが数発飛ばされたが、止んだ エリザベートが膝を折り 息も絶え絶えだ まあ 魔力無くなるだろうな
勿論、銃弾より遅い いや 多分 時速80kmくらい 簡単によけれる たぶん 肉体強化したエリザベートの方が強いだろう 時速200kmで鉄の玉でも投げた方が戦力になっただろうに…………
「ふ、ファイヤーエリザベートを倒したからと安心するのはまだ早いですぞ父上!! エリザベート姉さんは四天王最弱 次は我々がお相手しましょう!!」
「アクエリアスのジミー!!」
3男です。 64歳
「タイタンのエミリー!!」
4女です。 63歳
「ゼピュロスのソニア!!」
7女です。 59歳
ミコ様 ホント~~~~~に、何したんですか…………一応 世界を裏から支配する高貴なる闇の一族だったはずなんですが。
アミュレットを持って、ポーズ決めてる姿に、頭痛が痛い。
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