第7話 蝶への想い

その後


優一さん

昨日は食事をいただきまして

ありがとうございました


いや、田舎家停の日替わり弁当だったけど

そういって言ってもらえてうれしいよ


美味しかったです

優一さん


ペールデパートの最上階で蝶の展示会があるみたいなのですが

観に行ってみませんか


いいね、行こう


はい


わあ、世界の蝶はこんなにも種類があるのですね


本当だね


優一さん見て

可愛い

あんなに寄り添って花にとまって恋人同士みたいですね


本当だね


本当、可愛い


あれ

突然、動かなくなりましたね


そうだね

きっと休んでいるところさ


そうだといいですけど


うん

そうだよ


あっちの蝶も可愛いですよ

可愛いね


はい


恋人同士かな


そうですね

きっと恋人同士の蝶ですよ


僕たちはいつまでも恋人同士なのかな

どうして黙っているの


いえ・・・


交際して2年目だね

雪から雪へ僕達はいるね

外は今も寒い

もう、受け取ってくれるよね


はい・・・

でも・・・・・


父が絶対に反対すると思います


どうして


身分や学歴に偏見を持っているのです

だから・・・

受け取ってもお返しすることになると思います


それじゃいつまで経っても結婚できないじゃないか


ごめんなさい


いや、僕が必ず説得するから

待っていて


どうして

黙っているの

まだ、あの雪のままだろ

僕達はあの蝶になれないのか


帰ります


加奈さん・・・・




数日後


加奈さん

プープープー


加奈さん

どうして、電話に出てくれなかったの


優一さん

ごめんなさい

やはり結婚はできません

父がやはり・・・


僕がなんとかするよ


はい・・・


でも、父が絶対に反対すると思います

前にも言ったように

身分や学歴に偏見を持っているのです

だから、受け取ってもお返しすることになると思います

ごめんなさい


いや、僕が必ず説得するから

待っていて

はい・・・・


必ず、二人はあの蝶になれるよ

二人の花はいつか咲く日が来るよ


はい







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