オレを好きな最強属性ヒロインたち

雨宮桜桃

プロローグ

 四月二八日木曜日。

 明日からゴールデンウィークで学校は連日休みとなる。

 学生にとってゴールデンウィークは春休み、夏休み、冬休みに次ぐ大型連休であり、誰もが心持ちにしていることだろう。

 しかも今年は学校の創立記念日や土日との噛み合いで、四月二九日から五月五日までの一週間の連休となる。

 そんな大型連休にオレもどこか浮き足立っていた。

 本日のカリキュラムをやりこなし、さて帰ろうかと席を立ったところ、オレのスマホがポケットの中で小刻みに震えた。

 ポケットからスマホを取り出し確認をすると、オレのチャットに七件のメッセージが送られていた。

 内容はどれも、今から校舎裏の中庭に来て欲しいという内容のものだった。

 オレは偶然とは思いにくい出来事に若干の違和感を覚えたが、一度の赴きで全ての用件を対処できるという安易な思考から、能天気に鼻歌を歌いながら中庭へと向かった。

 中庭に着くとオレにチャットを送ってきた七人の顔見知りが、お互いにいがみ合っている状況だった。

 非常に入りにくい空気だが、オレは勇気を出し、声をかけた。

 オレが声をかけるとは一度硬直し、ゆっくりとオレに身体を向けると、引きずった笑顔でオレを見つめる。

「みんなどうしたんだよ」

 あまりの不気味さにオレがそう問いかけると、彼女らはオレの目の前に一列に並び、一度、大きな深呼吸をすると、なにか決意を決めたかのような瞳でオレを見つめる。

 彼女らの雰囲気にただ事ではないと感じたオレは一度緩んだ心の帯を締め直した。

 そんな緊張が走る中、彼女らはほぼ同時に口を開いた。

「「「「「「「」」」」」」」

 この日、オレは一度にの女の子に告白された。

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