勿忘草の雨

ガラスのしずくは線香花火

小さな青い花の上で

ぱちっとはじける


砕けたしずくは粉砂糖

さらさらと落ちて

世界に溶けた


足元の世界をのぞき込む

きらきらした向こう側から

誰かがじっとみつめてきた

小さな花と世界がゆれる


波打つ世界

もう誰もいなかった

わすれないで

声がした

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