俺の転生、なにかがおかしい

高橋伊織

第1話 全ての始まり

はぁー...今日も学校なのマジでだるい。

 俺はいつもそう思いながら過ごしている。

 その気持ちに応えるように曇天に覆われている。そのおかげで今の時間も分からないほどだ。

 そう思う1つに友達が出来ないってのがある。

 いや、むしろ友達を作りたくないと言う方が正しいか。その理由は…思い出したくないな。

 まあ、名前だけは覚えたつもりだけど。

 そんな俺でも他の人に誇れるとしたらそれなりにゲームが得意ってことだ。

 まあ、プロと比べると足元にも及ばないけど…

 そうそう、最近小説で異世界転生とかあるのを知ったんだ。俺はほんと周りのものに感化されやすい。

 そんなもんだから異世界転生したいと思っている。

 どうせ実際には出来ないんだろうけどな。


 授業の合図の鐘が鳴った。俺の気持ちは落ち込みながらもその時を待っていたんだが、まだ先生がこない。

 これは授業時間が短くなるから嬉しい。どこかで授業時間が減ったらどうのこうのとか言ってたけど、俺的にはなんの問題もないからな。

 留年したらその時は諦める。それが俺だ。

 「ごめんごめん、ちょっと今日お腹の調子悪くてさ。」

 結構声を途切らせながら言ってる。これは俺にとっては良い印象だ。

 「先生大丈夫なんですか?」

 そう誰かが言った。

 「まあ、どうにかってところかな。

  授業中にお腹の調子悪くなってトイレ行く時は自習とかしててね。

  じゃあ授業始めようか。」

 そこまで言われると心配にはなるな。それでもトイレに行ってしまえばいいと思う自分がいる。正直そこには腹が立ってくる。

 うっ……!

 急に体中が苦しさに包まれた。そして顔面を机に強打した。

 「どうした?大丈夫か!?」

 「うぅ…」

 先生が声かけしてくれたけど苦しすぎる!何も応えることが出来ない…

 「誰か!保健室の先生呼んできてきてくれ!」

 「あぁ…分かりました!すぐ呼んできます!」

 「ぐぁぁぁぁぁ!!」

 「佑斗大丈夫だ、先生がついてる。」

 その時曇天だったはずなのに俺に向かって光が差してきた。それに気づいた直後、俺は意識を失っていた。

 

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