第19話 ジャストタイミング

彼は考えた。

彼女の近くに居ると事件が起きない。

遠いと救出が間に合わない。


現場近くに隠れて、男が車から降りてきた所で颯爽と現れる作戦にするか!

そう決めて、彼は走った。


事件現場に到着し、周りを見る。

ベタだが、近くの電柱に隠れて彼女を待つ事にした。


待っていると、車道を挟んだ反対側から声が聞こえる。

「あの人、待ち伏せしてない?」」

「ストーカー?」

「変質者かも?」

「通報する?」


彼は慌てて電柱の影から出ながら声を出す。

「いや、ちがっ、ちょっ、まっ…」


ガシャーン!!


飛び出した彼に、自転車に乗った彼女が激突した。


■飛び出しダメ

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