第16話 普通に止めたら良いんじゃね?
彼は歩きながら考えた。
そもそも彼女を呼び止めてしまえば良いのだ。
問題は何も用事など無い事なのだ。
しかし、ここで一念発起して彼は人生を変える決意をした。
脳内作戦会議開始!
彼女を呼び止める。
話術で彼女を引き止める。
ワゴン車のタイミングが外れる。
話しながら駅に向かう。
なんなら、そのまま放課後デートでカフェとか行っちゃう?
ふへへ、やばば、俺リア充になっちゃう!?
妄想してたら彼女が横を抜いて行った。
彼は大声で呼び止める。
「彼女さん!!」
彼女は自転車を止めて振り返る。
「あ、あの時の…?」
(覚えててくれた!彼女が俺を覚えててくれてる!!)
「あの、えっと、少し時間いいかな?」
(これワンチャンあるんじゃね!?)
「ごめん、用事が有るから急いで帰らないと。じゃあね!」
「あ、うん、そうなんだ…じゃあね…」
その時、彼らの横を件のワゴン車が通り過ぎて行った。
彼女の危機は回避された!
■そもそも彼女の気を引ける話術が有ったらモブになっていないよね
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