第48話 もうすぐ一年

職場復帰し、利用者の隔離期間も終了。再発もなく、療養していた職員も無事復帰。まだ完全に元通りというわけではないが、少し落ち着いてきた。


いまだに痰が絡むような感覚は残っていて、咳がでる。声も少しガラガラした感じになっているが、それ以外の後遺症は見られていない。


復帰した職員は味覚障害と嗅覚障害で食事が苦痛だったという。


好物を食べても味が解らない。異物が口の中に入っているだけで、半熟卵は味もニオイもしない粘着物が口の中に入っている感覚だったらしい……地獄だな。


また、別の職員は『梅干しが甘く感じた』らしい。これは今までに聞いたことがない症状だったので驚かされた。酸味のみが麻痺したのか……詳細は不明。そう言うこともあるという話し。


5月から段階的にインフルエンザと同等の扱いにすると政府が打ち出した。また現場で判断が面ど……難しくなる。


状況がころころ変わると現場が混乱する。有識者も政治家も安全な場所で数字だけ見て判断しているが、実際の現場はそれに振り回されて大迷惑だ。


視察にこられても正直邪魔なのだが、現場の声を聞くとか現場を知るって発言は何だったの? 自分の聞きたい声だけ聞いて、不都合な声は無視ですか……まぁ、いつものことだ。


政府はワクチン接種を推奨するCMを頻繁に流すようになったが、内容は重症化を軽減させる。かかりにくくするという話ばかり。


それで接種率が上がると思います?

接種しない人の主な理由は『副反応が怖い』だろ。そこを解消しない限り増えるわけない。


副反応がでることを認めた上で、相応のリスクがあると伝えた上でちゃんと国がサポートしますって言えばだいぶ心象は変わると思う。何故それをしないのか……そこが解らない。


まぁ、8月に申請出したのにいまだに音沙汰無いことでお察しだが、政府はワクチン接種の健康被害救済制度を広める気もなければ補償も支給もしたくないのだろう。


ワクチンは国が主体で配布している→使わないと損。無駄金になるから接種を進めたい。それでいて補償とかでお金を払いたくないから救済制度について触れない。


これが国民の声を聞く政治とは……こうして声を上げているのに、全く反応なし?


もっとオープンな媒体で発信しろと言われそうだが、一部の媒体じゃ禁止ワードに指定されてたりするんだよね、何故か。自由な発言も許されないらしい。世も末だわ。

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