第42話 北本 普門寺跡の枝垂れ桜

42 普門寺跡の枝垂れ桜


北本自然公園の枝垂れ桜を見た後、近くらしいので


普門寺跡の枝垂れ桜を見に行くことにする。


そんなに迷わないで見つける事が出来た。


花は咲いている。


普門寺跡というぐらいなので廃寺となったらしく建物はない。


ぽっかりと空いた空き地にポンと枝垂れ桜が植わっているという感じで


周りを竹林が桜を守るように囲んでいる。


ぐるりとどこからでもスケッチできる。


何回か桜の樹の周りを回って歩く。


桜を見に来る人やカメラを楽しむ人が多いが樹が見えなくなるほどの人数ではない。


時々、私が絵を描いているものだからそこがアングルがいいのかと思って


そこから写真を撮る人が多い。


丁度、幹を描いている時など非常に困る。


手が止まってしまって勢いが無くなってしまうからだ。


数分ならお互い様なので仕方ないと思うが…そうでない場合も多い。


絵を描いている私の事などまったく懸念していない人もいる。


画のアングルとカメラのアングルはちょっと違うと思う。


特に私の場合は幹が好きなので、幹が引き立ち枝付きのいい場所を選んでいる。


可愛らしいお姫様という感じの樹だった。


スケッチした後も何回かぐるりと回って見て歩く。


なかなか三百六十度観察できる樹はないからである。


名残惜しいがいつまでもいる訳にも行かず、もう一枚描く気力もないので


帰ることにした。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る