20話 補給とフランスパンもどき
はい、調べて参りました。クロでございます。原因は恐らく、串代わりにした木の枝でございましょう!
はぁ〜。途中でリスポーン地点更新できるとこがあればよかったのに。遠いんじゃー!
ちなみに、キョウチクトウとかいう毒性の強い植物だったみたい。俺と同じようなことして、リアルで被害(死亡者)も出てるみたい。もうしない、絶対。
食料をいっぱいもらおう。迷子ちゃんから。
アジトに帰還。
「ただいまー」
「え? ボス、なんで?」
驚いてる。あんな別れして1日経たずに帰ってくるとか、確かに恥ずかしいやつじゃん。
「いやー、毒食べちゃって。死に戻ったんだよー。なんか食べ物頂戴な」
「えー、なにやってるんですか♪ しょうがないですね♪ 少し待ってて下さいね♪」
どっか行っちゃった。なんか外套被った怪しい人と2人っきりになったんだけど。
あ、俺も外套してたわ。しかも、こっちは黒で向こうは灰色。こっちは仮面つけてるけど、向こうはなし。
明らかに俺の方が怪しかった。
……でも気まずいな。
「貴殿がエルンストを討ち取った者ですか……」
エルンスト? 誰?
「ああ、エルンストは近衛騎士団団長の名です」
首をかしげたら教えてくれた。そういや、そんな名前だったかも。てか、その名前が出てくるってことはかなり深い関係者か……
「もしかして、君は副団長さんかい?」
「ええ、元ですが。今は恐れ多くも団長の座に座っていますよ」
近衛騎士団の再編からやってるのかなー。大変そうだ。
「お待たせしました♪ ボス、玄関に沢山食料置いときましたから持っててくださいね♪」
「うん、ありがと。じゃあ、今度こそまたね」
「死なないでくださいよ♪」
「また、お互い落ち着いたらお話聞かせてください。お元気で」
裏門から本日2度目の出発。さっさと進みたいし、走っていこう。
ん? メールが来てる。運営からだ。なになに……
ほう、ランキング掲載の名前表示で匿名にするかの確認のメッセージだった。
もちろん匿名表示に。殺した数とかがあったら、載ると勇者ちゃんに追求されそうだし。
今度こそ出発やー!
「…………【サイドステップ】【バックステップ】」
はぁ、なんもない。魔物1匹出ない。街道としては良いんだろうけど、延々とステップと走るのを繰り返すしかなくて悟りが開けそう。
混沌魔術でかっ飛ばすのも、魔力に余裕が出来たらやってるけど、なかなか町に着かない。
もう17時。出発してから5時間くらいスキル使いまくってる。スキルレベルは上がってない。
レベルが上がらないと上がらない仕様なのかな? それともまだまだ熟練度的なのが足りないのか。
夜ご飯にしよう。フランスパンもどきが日持ちしやすそうだったから大量に貰った。
「いただきます」
カリッ パキッ
硬い。出来たてならまだしも、冷めてるせいでめっちゃ硬い。
「ごちそうさん」
18時に更新されるランキングみたいなやつの発表まで走るべ。
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