第3話

「えー、山吹さんて中学までしか出てないんですか!?」


俺の名前は山吹シンジ。ちなみに今、25歳だ。


「ほら、頷け、山吹!」


「えー、かわいそ過ぎる!

家庭の事情でですか??」


「それともー、頭が悪くて行ける高校なかったとか!!」


合コン相手の女性は20代後半から30代の前半。


四人は美人過ぎるが、綺麗なバラには

トゲがあるじゃないけど、

滅茶苦茶、キツイこと言ってくるあたり、

性格悪っ、と思った。


「頭も悪い!更に家が極貧!」


「どっちもだよな...!!」


藤島さんに無理矢理頭を押さえられ、

俺は相槌を打つ他なかった。


できれば隠しておきたい経歴。

彼女はほしいが、あれは忘れもしない確か、中学三年生の冬だったか。


父さんの経営してた会社が不景気の煽りを受けて倒産して超貧乏になり、高校に行かせてもらえなくて中学までしか出てないなんて、そんな詳しいこと言えない。


「う、うん...」






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