第2話


合コン会場にて。

俺の直属の上司、藤島さんは。

一流企業に勤めるハイスペック美女四人と

あと、ちょっと、地味目な服装の眼鏡をかけた

女性を前にして声高らかに俺の低学歴をひけらかしてみせた。


ずしりと俺の肩に右手を回し

体重をかけて言うことには。


「こいつはねぇ、学歴、なんと

中卒なの!今時、中卒とか終わってるだろ?」


「顔はそこそこいいけど!ま、

俺の方が100倍いいけど!!」


普通なら。

合コンてのは、上司と行くものではないと思うのだが、うちの会社の仕事があんまりできないくせに威張っている上司の藤島さんは違った。

藤島さんは、顔こそ男前で背も高いイケメンだが。性格は頗る悪かった。


35歳で商品企画課の課長。

俺の上司に当たるが、仕事はしない。

てか、効率的にできないみたいで。

俺に大量のタスクを積ませて、

自分はクーラーのそばに席を陣取り、

パソコンで調べ物をするフリをしながら

仕事とは全く関係のないネットサーフィンに

勤しんでいた。


低学歴な俺は本日。


高学歴マウントを取りたい無能な上司に

引き立て役で合コン会場に無理矢理連れていかれたんだ。



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