第7話
「お待たせしましたー。晩御飯出来ましたよ。チキンカレーライスです」
久しぶりのカレーが食べれる!とウッキウキで椅子に座った。
最初は何もトッピングをたさずに、そのまま食べる。
ビーフカレーとかシーフードカレーとかも好きだけど、やっぱりチキンカレーが1番家庭の味って感じがする。
鶏肉が安いから鶏肉を使う機会が多かっただけとも言うけど。
「やっぱりカレーは美味しいな。あっちに帰ってからルーを使わなくても作れそう?」
ディアーネさんとリアに質問してみる。
2人なら何が入ってるか分かれば、すぐに作れるようになっちゃうと思うけど。
「この味と全く同じものを作るのは難しいと思いますけど、カレー自体は向こうでも再現できると思います。そのために、あっちに帰ってからカレーに使う香辛料を探すのも手間なので、地球にいる間に香辛料を増やせる状態で手に入れたいですね」
「なら、コウが今日買ったカレールーを素材の状態まで巻き戻せば、今すぐ手に入るよ」
確かに、早速カレールーに逆行を使ってカレールーの素材の状態まで巻き戻した。
あとはあっちに帰ってからディアーネさんが勝手に増やしてくれるはず。
話も終わったのでカレーをおかわりして、納豆とオクラをトッピングする。
案外美味しいので家でカレーを作った時はいっつもこのトッピングをして食べてた。
コノハ以外納豆のビジュアルでダメだったけど。
ダイワにも納豆は存在するらしい。
ダイワにいた時のご飯に出てこなかったのは、ダイワの人でも苦手な人はとことん苦手なので、お客様に対しては納豆は基本出さないらしい。
かく言うコノハも納豆は得意じゃないらしい。
みんなはトッピングにゆで卵とかチーズ、チキンカツなど王道トッピングをたしてカレーを食べていた。
他の人の食べてるのを見るとそれも食べたくなっちゃうよね。
結局このあとも何回かおかわりして毎回別のトッピングをのせた。
「いや〜満足満足。明日はどうする?沖縄でも行ってみる?」
もう何年も前だけど、沖縄に旅行で行ったことがあるから、直接転移も出来るだろう。
無理だったら飛んでけばすぐにたどり着けるだろう。
観光地だから見るものも沢山あるし、ソーキそばとかゴーヤチャンプルーをディアーネさんとリアに食べさせて、再現できるようになって欲しい。
後ハブ酒。飲んだことないからどんな味なのか個人的に気になる。
みんなも特に反対しないし、愛は沖縄旅行だ〜と騒ぎ始めたので明日は沖縄で観光で決定でいいだろう。
明日の予定も終わったし解散して確実寝るまで自由時間となった。今日買ってきた漫画を懐かしいなと思いながら読んでいると、フェムトから全員集まるように念話が届いた。
何があったんだろうとリビングに向かうと、エステルさんからハジメくん一家ごと合流したいと連絡があったらしい。
「なんでそんな話になったの?もしかしてハジメくん一家総出で異世界に移住したいとか?」
「その通り。母親と父親、妹の3人これでハジメくんの家族全員らしいんだけど、エステル的には全員連れてってあげたいんだって」
さすがにそれはないかな?って思って言ったんだけど…。
エステルさんが許可するって事は、なにか事情が有りそうだな。
案外、ハジメくんについて行きたいってだけの理由かもしれないけど。
「そこら辺は俺に決定権無いし。愛が連れてきていいって言うなら良いんじゃない?
異世界に行くこと自体はエステルさんが許可してるなら問題ないだろうし。理由はちょっと気になるけど」
「まだ中学生の妹ちゃんが強力な超能力に目覚めちゃったせいで、すごい狙われてるんだって、政府直轄組織に加入して護衛とかはしてもらってるけど。それはそれで息苦しいかみたいだよ。それに完全支援タイプで攻撃手段を持ってないから、尚更標的にされやすくて大変みたい」
「多分それエンチャンターの子ですよね?人や物などあらゆるものを強化する超能力者です」
人間に対しては身体強化。武器とか無機物にも強度の強化とか軽量化が出来るらしい。
確かに1人いるだけで戦況は有利になりそうだけど、そこまで狙われることになるかな?
「強化できる数が問題なんです。その子は万単位の戦闘員を身体強化、武器防具の強化を軽々とできるらしいです。倍率的には最低でも2倍らしいですよ?」
それは最優先で狙われるだろうな。そんなに大勢に1人で強化ができるなら、その子1人で戦況が変わってしまうレベルだ。
「私としては助けて上げたいですね。きっと私以上に襲われてるでしょうから。まだ中学生なのに…」
愛自身も色んな組織の人間に襲われてるからできることなら手を貸してあげたいみたいだ。
このままじゃ金属生命体にじゃなくて、人間同士のゴタゴタで人間滅びるんじゃないの?
「でも、政府直轄組織に加入してるとなると無理に連れ出そうとすると、国と戦争になると思いますよ?皆さんが負けるとは思いませんけど」
「問題ないよ。そうならない為にエステルは僕に連絡してきたんだから。ハジメくん一家は最初から地球上にはいなかったことに改変するから問題ないよ。地球の神も出来るだけ歪みが大きくならないように調整するなら良いよって言ってるし」
「ほんとめちゃくちゃですね。フェムトさん」
家主の許可がおりたので、フェムトが早速行動を開始した。
流石に大掛かりなので何時もみたいに一瞬では終わらずそれなりの時間がかかった。
終わった時にはフェムトが汗をかいて疲れた顔をしていたのでびっくりした。
やっぱり地球全体規模の改変はフェムトでも大変らしい。
疲れたからご褒美が欲しいと甘えてきたので、いつも以上に甘やかしておいた。
読んでいただきありがとうございます。
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