未来の繋がり
バブみ道日丿宮組
お題:未来の手 制限時間:15分
未来の繋がり
新しい家族が増えると数時間前執事に聞いた。
自分ではない誰かが増えるというのは、少し不思議だった。同じ血筋じゃないからか、もしかすると他人という匂いがあるかもしれない。
ボクが悩んだとして、相手は兄が選んだ。そこに間違いはないはず。
兄はボクとは違って、濃い、本家の血。
家に閉じ込められたまま成長していない外につながる力。
ボクが望んでやまないことを兄はした。素晴らしいこと。
「……だからって、ボクが家を追い出されることになるなんてね」
荷物と、かなりのお金を渡され、途方に暮れるなんて思いもしなかった。あのまま家に閉じ込められたまま一生を過ごすのだと思ってのだが、そういう事態は彼らの計画にはなかったということか。
「……」
産まれてくる新しい生命も全く見れないとは……、ボクがうかつだったのか?
いや……よほどボクという存在が気に食わないのだろう親族は。
だったら、産まれてくることを食い止めれば良かったのに、とも思う。
「はぁ……」
とはいえ、追い出されたなら追い出された後を少しは考える必要もある。
なんとかマンションをまるごと1つ買うことはできたから、マンション管理をしながら決めてくしかない。
名前と実家だけで名義が通るの良かった。まだボクが存在してた意味があった、となる。
とはいっても、やりたいことも目指す未来も特にない。
ただ生かされてる毎日を送ってきて、何を望めばいいのだろう。
兄と、その子どもがやってくことを他人の目で追ってけばいいか、違うか。兄は外に出るだろうが世間体の外に出るということはしない。
裏のまた裏を歩く。
ボクが見ることもない。
そのために、ボクは追い出された。
関わりを持つな。そう言われたんだ。
未来はない。
それが親族からの言葉。
なら、関わりがない道を探し消える。例え、いつかぶつかることになったとしても、彼らは何も言わない。
「……さて」
マンションの部屋は売れるのだろうか?
未来の繋がり バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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