第9話 別れの予感が来る
今日は良くない事が起こると思っていた。
本当は的中しないで欲しいが、的中した。
桜が引っ越すんだ。
「私、引っ越すんだ」
悲しそうに言う彼女の声。
俺はそれを聞いてどうすることも出来なくて。
俺の恋は叶うわけがないと立証されて、神は残酷で。
蝉時雨がそんな俺を嘲笑っている気がした。
どうしても今は自意識過剰でいたかった。
人に迷惑をかけないくらいの自意識過剰に。
「じゃあね」
そう言って引越し準備のために家に帰る彼女の後ろ姿は悲しくって
切なくて。
嫌で仕方がなかった。
悲しいところは見たくない。
好きだから。
もう俺はどうしたらいいの!?
拝啓神様、俺はどうしたら苦しさをかき消すことが出来るのでしょうか。
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