(83)余計なお世話レビュー
本作に対する感想は様々で、批判的なものも多いですが、人それぞれだものね、と受け流しております。しかし、どうしても納得できないものがあるので、少々書いてみます。
非ゲイ男性によるレビューでした。
バッドエンドに見えるラストが気に入らないらしい。でもあれ、私はハッピーエンドだと思ってますけどね。
そして、彼の主張は、何故、当事者が楽しめる明るいラストにしないのか、原作が描かれて長いんだから時間はあったはず、というもの。
当事者を思って、のつもりらしいですが、決めつけが激しいですね。こういう複雑な展開が好きな当事者だっているでしょう。明るい作品だけをゲイが求めているとは思えません。
当事者を思って、というのも上から目線じゃないでしょうか。
「当事者」をヘテロ男性、または女性に置き換えると判りやすいですね。
ラストで二人が別れてしまうかに見える恋愛映画は、そうなるとすべて悪、ということになります。悲恋ものが好きな男女もいるわけで、まさに余計なお世話ですよね。
他に彼が指摘していたのは、女性からの恭一、今ヶ瀬への視線。
屋上での二人に視線を向ける女性。
ここには、何の意図もないと思います。
ネットでは「あのおばさんになりたい」という書き込みは見ました。彼女は恭一と今ヶ瀬を、なにやってろんだろう、といった感じで見てますが、それだけでは。
北京ダックの店に向かうとき、二人の女性が恭一たちを見てくすっと笑った、ように見えます。
あれだって、特に悪意があるとは思えません。
もしかして、あの人たち、そっちかな、と思ったかもしれませんが、仲よさそう、と好意的に見た可能性もあります。
「きのう何食べた?」では、コミックスの方で、二人でいるところを見た女性二人連れが「あれ絶対××よ」「気持ち悪い」みたいな会話をしていて、シビアだな、と思いました。
が、本作ではそういった意図はないはず。受け止め側の自由なのです。
私も信号で、若い男性が手を繋いでいて、カップルなのかな、と思ったとたん、ぱっと手を放して。じろじろ見たつもりはなかったんだけど、と、申し訳ない気分になりました。
例の男性は、どうしても本作を貶めたいみたいで、「ベッドシーンがすごかったというレビューばっかり」とも書いてますが、決してそんな感想ばかりでないことは私も承知しております。
「オルフェ」が流れる場面では、「これからすることを理解しようとしないで」は偶然だったと監督は言っていますが、あれも「露悪的」と決めつけていて、げんなりです。
なんで腹が立つのだろうと考えてみると、決めつけが激しいからですよね。これはこう、と決めつける硬直差が何より嫌な私ですので。
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