花が咲くように笑う君を
Monet Melvil
第1話
天気がとてもいい日のお昼頃。
私は、青い空を赤く、黒く染まっていくのを家の庭からただ眺めていた。
私が住んでいた家の中に転がっているのは倒れている私のママ“だった”モノ。
その隣で燃えているのは私のパパ“だった”モノ。
燃えている
その光景を私はただ眺めていた。
どうしてこうなったのか私にはわからない。
近いはずの炎がとても遠くに感じていた。
自分の家族だったモノが燃えているはずなのに、何の感情も湧かない。
そんな時、
「この家に子供がいるはずなんです!!」
そう叫ぶ女の人の声が聞こえた。
外に出してもらえなかった私は、幼いながらも、私の事を知ってるのは今目の前で燃えているそれ以外にいないと思ってた。
「銀髪で、紫色の目をした女の子がいるはずなんです!!」
確かに、そう聞こえた。
私の髪は、ぼさぼさでも確かに銀髪。
両親だった2人は持っていなかった紫色の瞳。
女の人の探している女の子は私なのではないかと思った。
ふいに門扉がガシャンと壊れる音が聞こえた。
そして、玄関の扉を叩く音と女の人の声が聞こえた。
「エリカちゃん!!
聞こえる!?」
聞いたことのない女の人の声が私の名前を呼ぶ。
どうして私のことを知ってるのかわからなかった。
だけど、何かに引っ張られるようにゆっくりと庭から玄関の方へ向かった。
玄関が見えるところまで来ると沢山の人、白と黒の車や、白い車、赤い車、沢山の車が並んでいた。
ぼーっとそれを眺めていた。
「エリカちゃん!!」
玄関に向かって私の名前を叫ぶ女の人の声が大きくなってくる。
その後ろには、女の人が玄関をたこうとしている手を引いている帽子の男の人。
「ちょっ、この家には子供がいるなんて報告上がってないんだよ!」
「でも、だって!!」
「桜!!!
だからってこれい、じょうは、、、」
ゆっくりと人前まで、玄関にいてる人たちの方へ姿を現すと、私の姿を見て目を見開く帽子の男の人。
「エリカちゃん!!」
玄関に向かって叫んでいた桜と呼ばれた女の人は私を見つけると走って抱きしめてきた。
「よかった、、、」
女の人のその言葉を最後に私は意識を手放した。
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