第2話
外に出たい理由は普通に冒険や探検をしたいからだ
きっかけは亡くなった母様から教えてもらった女性の冒険家の童話
彼女はいろんな国を冒険し成長してく
そんな彼女の成長と世界に幼少期のころからあこがれていった。
母様が亡くなってからは余計に外に出たいという意欲が強くなっていく、
まぁ父様がああいう人というのもあるのだけど・・・・・・。
***
夕食を食べ終え私はまた、部屋に軟禁される。
ソファーに座りながら
ぼーっと考えながらまた明日が始まるのかと思うと嫌気がさしてきた。
また、ため息を漏らすと不意に黒い本にかかれた文字を思い出す。
何気なく質問を返してみる。
「猫は好きだし・・・・・・爬虫類は嫌いじゃないから好きかなぁ・・・・・・?」
もう一つの読めなかった質問以外ぽつりとつぶやいてみる瞬間
無性に恥ずかしくなった、傍から見たら変な人と思われても仕方ないじゃないか!
羞恥に耐え切れず思わずソファーテーブルに置いてるあの黒い本を持ち上げ開いてみる
そういえば、確か会いたいなら火を灯してこのページを燃やせって言ってたけど、本当に会えるか分からない、そもそも、怪しすぎる本・・・・・・信じられない。
そう思いながらも、わずかな好奇心に動かされ私は本の通りにしてみることにした。
「火は蝋燭の火でいいわよね・・・・・・? あとは、このページを破って・・・・・・」
私は立ち上がり机の上に置いてある燭台に向かう、
火事にならないように燭台を暖炉までもっていくとゆっくりと燭台を暖炉に置く
私はページを破るとゆっくりと燭台の蝋燭の火に近付けた。
紙はゆっくりと燃え始め、燃えカスが飛ばないように積もった灰までもっていく
じっと見続けていても特に変化はない
全部燃え終わると、途端に私はガックリと肩を落とした。
「期待した私も私だけど・・・・・・当たり前に特に変わったことはないわね」
そうつぶやいた瞬間――
「いや、期待してくれて当然だと思うけど? 何落ち込んでるんだい?」
突然後ろから青年の声が聞こえた、私はとっさに後ろを向く
赤色髪の毛に翡翠色の瞳、そして猫の耳に尻尾。
人間のように見えるその人はニヤリと笑みを浮かべ近づいてくる
私はとっさの事で頭がパニックになり思わず叫びそうになった瞬間、その人はパッと私の口を押さえた。
「おいおい、召喚したのは君なんだから驚くのって無いんじゃない?」
「し、召喚・・・・・・?な、なんの事ですか?」
手を放したと同時に
私は、おそるおそる聞いてみると、その人はまた笑い黒い本を指差した。
「俺は悪魔アイニだ、君その本の通りに俺の質問に答えてくれたし、召喚方法もやってくれたじゃん」
私は、黒い本をゆっくりと見下ろす、確かにこの本の通りにしたけどまさか、まさか人が・・・・・・。
そう思ったと同時に違う驚きが一つ。
「あ、貴方悪魔なの!?」
「あれ?君もしかして知らなかった? その本、悪魔召喚方法が書いてあったりする超レアな本なんだぜ?」
知らなかった・・・・・・。
いや、何かおこるかなと期待したのはしたんだけど・・・・・・!
そもそも幽霊や妖精なんて見たことはなく、いたらいいなと思っていたけど!
私もてっきりそういうのは魔法陣が書かれていて小難しい内容かとおもっていた
まさかあんな文章が少ししか書いてないものがそういう本だったとは
ましては召喚したのが悪魔だっただなんて!
恐怖と焦りで顔面蒼白になりかけながら私はブツブツと呟いていると
アイニは顔をずいっと近付けてきた。
「わっ!? わ、わたし・・・・・・その、そういう召喚する本とは思ってなくて、そういうのって・・・・・・対価を払うんだよね・・・・・・?」
「あー、うんまぁ、いるねぇ間違えて召喚しても召喚したには代わりねぇから対価がいるね」
私はまた、頭がパニックになりどんどん悪い方へと考えだしてしまう
涙目になりながらアイニに対価で払えるものがない事を打ち明けると、
アイニは何か考えながら暫くしてニヤリと笑みをうかべた。
「まぁ実際にこの本の場合、願い事が叶った時に対価をもらう仕組みだからまだいらねぇよ。 願い事があったらいってみなー。 叶えてやるぜ?」
「ね、願い事・・・・・・?」
「おう、何でもいいぜ? このまま返して対価も払うよりはこっちのほうがお得だろ?」
アイニはニヤリと笑みをうかべる、それもそうかとおもいつつ私は暫く考えてアイニを見つめた。
「あの・・・・・・そこは場所とかでもいいの? 色んな場所に行ってみたいの・・・・・・できたらここじゃない、そうね、物語の世界みたいなところで・・・・・・」
私はおそるおそる聞いてみると、アイニは暫く考えてまた私の方を見つめ笑みを浮かべる
今度はさっきよりも優しい笑み感じた。
「いいぜ! 色んな世界に案内してやるよ! 君が退屈しないようにしてやる!」
「えっ!? 本当に? ありがとう! アイニは優しい悪魔さんね!」
それを聞いてアイニは大きく噴き出し笑い始めた
さっきまで涙目を浮かべていたのにそれを聞いた瞬間泣き止むとはと何かツボに入ったらしい。
私は確かにとはっとするがそれでもこんな場所から出られるだなんて願ってもなかった。
一生このままここにいるだなんてごめんだわ!
そう思っていると笑っているアイニが何か気が付いた
「あ、聞き忘れたんだけどさ・・・・・・君質問一個答えてなかったよね?」
私はそう言われて暫く考えてみるものの思い当たらない、見兼ねたアイニがにこりと笑う
「仕方ないなぁ・・・・・・じゃ、俺から聞くよ、君の名前は何ていうんだ?」
そう聞かれ私は思わずわらってしまった
アイニは笑うなよといいながら口を尖らせる私は誤ると明るく答えた。
「私の名前はアリスよ! 宜しくねアイニ」
これが、私とアイニの出会いだった
そう、ここから私は初めて「外の世界」を知ることになるの。
普通の「世界」とは違う冒険に満ち溢れた世界、それが残酷で恐ろしい世界であっても――。
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