オン会
勝利だギューちゃん
第1話
コロナのご時世、イベントなどは自粛されている。
しかし、技術の進歩は素晴らしい。
今は、ネット回線があれば、リモートでもイベントが行われる。
今日も、あるタレントさんのネットオフ会に参加するわけだが、とても楽しみだ。
「こんにちは。お邪魔します。あれ?何しているの?」
部屋に来た彼女が声をかけてきた。
「ネットオフ会」
「タレントさんの?」
「うん。このご時世は仕方がないね」
「でも、おかしくない?」
「何が?」
僕は彼女の顔を見る。
「オフ会の意味は知っているよね?」
「ああ。ネット回線をオフにして、会うからオフ会って言うんだろ?」
「うん。でもこの場合は、ネット回線はオンになっているよね?」
「ああ」
「ならオフ会は間違い。オン会と言うべきだと思う」
沈黙が流れる。
「よく気が付いたね」
「それほどでも・・・」
彼女は頭をかく。
褒めてないから・・・
「もう、オフ会はそれ自体が言葉になっているから」
「そうなの?」
「保父や保母が廃止されて、保育士に統一されたろ?」
「うん」
「それと同じ」
「わかった」
納得してくれた。
細かく言うのはめんどい。
オン会 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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