青春ラブコメ2週目始めます!

天草 仙

もう一度...

青春ラブコメ...男なら一度は憧れるのではないか?当時ほぼ病院生活していた中3の僕もそうだった。先輩系ヒロイン、清楚系ヒロイン、妹系ヒロイン、アホの子系ヒロイン。どのヒロインも非常魅力的だ。当時中3の僕は物語のような学園生活は送れなくても多少は楽しい学園生活を遅れると思っていた。だが、そんな僕の儚い願いも虚しく僕の病状は悪化し僕の高校生活3年間は病院で過ごす事になり歳も18になってしまった。どんなに喚いても怒鳴ってもこれが僕の青春ラブコメなのだ。僕がやけくそになり自分の太ももをペシッ!っと叩くととなりのベットから聞き慣れた女性の声が聞こえてくる。

「おー。若者よ。青春だなー。」

と隣のベットのカーテンを勢い良く開けためいさんが惨めな入院生活を送っている僕に皮肉なのかそんな事を言ってくるので僕は彼女を強く睨みこむ。

「わ、悪い。そういう事じゃないんだ。私も女優と言う職業柄、学校にはまともに通えなかったものだ。当時の私は今の君のように自分の境遇を呪ったが、今の君を見ているとそうやって葛藤するのもまた一つの青春の形なのだと思ったのだよ。」

そう、この人は日本を代表するような女優なのだ。

「なんなら、私が君のヒロインになろうか?」

と彼女が悪戯っぽく呟く。確かに彼女は客観的に見てもめちゃくちゃ美人だと思うし、スタイルも抜群、それに加えて仕事も出来る。表面上で彼女をみたらかなりの優良物件だろう。

だが、普段の彼女の口調から見てわかる通り彼女はどこかおっさんくさい。まだ23歳に関わらずだ。

「嫌ですよー。僕は女性らしい女の子が好きなんです!」

「童貞の癖に選り好みをするのか。まあ、かくゆ私も既婚者なのだかな。」

と僕は衝撃的事実を告げられる。

「え!?テレビでは未婚って!?俺もう何を信じればいいかわかんない...」

彼女は少しニヤリと笑いさらに追い討ちをかけるように熱弁を始める。

「いや、これは芸能界と言うか表に出て働く者なら珍しい事ではないぞ。それに君の好きなゆ...」

「あー!聞こえない!聞こえない!」

めいさんの悪意ある発言を大声で遮りそして微笑む。

「まあ、でもありがとうございました。自分一人だったらもっと悲観的になっていたと思います。ちょっとは元気になりました。」

僕が少し恥ながら彼女に礼を言うと彼女も演技ではない本物の笑みを浮かべて僕に呟く。

「私もありがとう!」


それから数時間後、急激に回復していた僕の容態は悪化しあっけなく僕は死んだ。



「オギャ...オギャ- ...オギャー!」

と何故か死んだはずの僕の耳に無邪気で生気のある赤ん坊の声が聞こえてくる。

だが、何故かこの赤ん坊の声は脳に直接伝わって来るような独特な物だった。

僕は周囲の状況を確認するために思いまぶたをゆっくりと開く...

すると僕の目の前には何故かどこか苦しんでいるよなそして何かをやりきったような表情を浮かべているめいさんの姿があった。

どういう事だ!?全く状況が飲み込めない。

そしてどこか嫌な予感がし自分の手を見るとそこには幼児のいや、それ以上に幼い赤子の手があった。

そう。僕は異世界でもないこのリアルな世界で再度生を受けたのだ。

これは僕がもう一度人生をやり直す物語。いや僕が憧れた青春ラブコメを送る最高の物語だ。



~次回予定~「明日投稿します!」

~次回予告~

「主人公、高校入学&念願のかわいいヒロインと出会う!?」

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