化け猫と人魚
彼女は決して海に入らない。
彼女は決して海に触れない。
サンオイルたっぷり塗り艶やかに光る肌、スラリとした生足。
浜辺の男たちは彼女に釘付け。彼女はプライド高く男をまるで尻尾を振るかのように振っていく。
人魚であっても、高いビブラートは奏でることはできない。ややこぶしを利かした声質。たまに女性のようなと言われるがそうではない。人魚。陸の奥まで這い上がることはできない。昔になんとかしてどうしても飼いたかった猫を10年間だけ飼ったこともあったが。餌は海の中ではウヨウヨしてるし、バブルという変わった泡で猫を包んでなんとかした。
夕陽が海にキスするころ、浜辺の出っぱった地磯。今宵、化け猫と人魚がキスを交わす。
まんだらけ 本誠 @Majw
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