とびら

@yatumi

本文

ある静かなところに、なんまいも、なんまいも、同じ扉が並んでる。

昔は毎日、たくさんの人がここを通ってて賑やかだったんだけど、

今はもう、人がほとんど通らなくなっちゃった。


いつからこうなったのかな?

いつからか、扉に見えない門番が立つようになって、

またいつからか、少しずつ、扉に鍵がかけられるようになった。

あぁ、寂しいなぁ。


今日もまた主の男の人が、扉に鍵をかけに来る。


ふらぁ〜っと歩いてきて、造作もなく自然に、がちゃがちゃ、っと扉に鍵をかけた。


鍵をかけられて、開かなくなってしまった扉。

そこに貼ってあるプレートには、





"こころ"と書いてある。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

とびら @yatumi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る